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『Marvel’s Avengers (アベンジャーズ)』スパイダーマン、なぜPS限定参戦なのか ─ 登場の舞台裏、開発スタッフが語る

アベンジャーズにスパイダーマン参戦
https://blog.playstation.com/2020/08/03/a-friendly-neighborhood-spider-man-lends-a-helping-hand-to-earths-mightiest-heroes-in-2021/

マーベルのヒーローチーム「アベンジャーズ」を描くPlayStation4/Xbox One/PC向け新ゲーム『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』に、2021年、PlayStation限定でスパイダーマンが登場する。この報道は世界中のコミックファン、ゲームファンを驚かせ、同時に賛否両論を招いた。

なぜスパイダーマンはPlayStationだけの登場となったのか。開発元であるCrystal Dynamicsのスコット・エイモス氏は、米Newsweekにて“大人の事情”を明かしている。本作にスパイダーマンが登場できたのは、すべて「ソニーとマーベルのあいだに唯一無二の関係性があったため」だというのだ。

「スパイダーマンが登場すること、この世界でスパイダーマンが何を表現するかということは、やはりPlayStationとマーベルの関係性の話になります。どの作品にスパイダーマンが登場し、そこでどんなことをするかという点では、私たちは期せずして機会に恵まれました。みなさんご存知のように、ソニーは(映画化の)権利を持っていて、PlayStationも権利を持っている。だからマーベルとソニーが、“このプラットフォームならこういうことができる”と言ってくれたわけです。クリエイターとして、ユニークで楽しく、かつ面白いものを作る機会をいただきました。」

コンバット・ディレクターのヴィンス・ナポリ氏は、スパイダーマンの参戦が決まった際の状況を米GamesRadarにて振り返った。登場するヒーローの顔ぶれは数年前から計画されていたため、当時、すでに開発作業は十分進んでいたというのだ。「もう手いっぱいだった」ところにスパイダーマンの追加が決まったのである。「最初に話を聞いた時は冗談かと思った」とはナポリ氏の談。したがって、スパイダーマンについては既存のスケジュールとは別に開発を考える必要が生じたという。

ソニーとマーベルの関係性がカギを握っている以上、XboxやPCにスパイディが参戦する可能性はきわめて低そうだ。エイモス氏も、スパイダーマンの存在については「ユニークかつ素晴らしい関係性から実現した以上、独立したものとして扱いたい」とコメント。本件にはPlayStation以外のユーザーから批判の声もあるが、「まだ発表していない世界や地域、ヒーローなどがたくさんあります」と述べて、今後への自信さえにじませている。もしや、スパイダーマンの独占登場をしのぐサプライズが用意されているというのだろうか?

ちなみに開発チームは、将来的にプラットフォームを問わないクロスプレイの導入にも意欲を示した。エイモス氏は「現時点でお約束できること、発表できることはありません」としたうえで、未来については「しかるべき時が来たらお知らせします」と話した。もしもクロスプレイが実現するとして、スパイダーマンはどのような扱いになるのだろう。これについて、エイモス氏は「今のところは別々の問題です」と答えている。

PS4/Xbox One/PC『Marvel’s Avengers(アベンジャーズ)』は2020年9月4日(金)発売。

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Sources: Newsweek, GamesRadar

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。