「マンダロリアン」ベビーヨーダに未来予知能力あり、「ユニバースを救う」 ─ ジェダイにおける「フォース・ヴィジョン」を振り返って考える

『スター・ウォーズ』発のドラマシリーズ「マンダロリアン」で、帝国軍の残党モフ・ギデオン役を演じるジャンカルロ・エスポジートが、ベビーヨーダこと“ザ・チャイルド” グローグーについての興味深い情報を米WRALで紹介している。キッズレポーターがインタビュー取材をする企画のようで、エスポジートはベビーヨーダのぬいぐるみを受け取って、少年に優しい声でこう話しているのだ。
「この子には魔法の力があって、未来を見ることができるんだよ。このドラマで、この子が我々のユニバースを救うことができるのだということを、みんなにも知ってほしいな。」
些細な発言だが、ここからファンは様々な想像をめぐらせることができる。まず、『スター・ウォーズ』における未来予知能力がどのようなものだったかを考えたい。この力は「フォース・ヴィジョン」と呼ばれるが、未来とは絶えず揺れ動いているために、この予知は困難なものだった。かのヨーダも「未来を予想することは難しい」と言っていたように。
未来予知によって苦しみの運命をたどったジェダイもいる。若きアナキン・スカイウォーカーだ。アナキンは母シミが拷問され絶命する未来を見るが、その運命を変えることができなかった。今度は妻パドメが出産時に苦しみ死ぬ未来を見ると、アナキンはこれを阻止しようと躍起になり、ダース・シディアスの策略によってダークサイドに転落。皮肉なことに、このショックがパドメの死を招くことになってしまった。
「マンダロリアン」でルーク・スカイウォーカーはグローグーを連れ立ったが、ルークもフォース・ヴィジョンによって運命を翻弄されている。ルークは惑星ダゴバで修行中、ハン・ソロやレイアが苦しむ未来を察知するとそのまま修行を中断し、単身でダース・ベイダーとの戦いに挑む決意をする。しかし未熟だったルークはベイダーの実力に敵わず、右腕とライトセーバーを失い、最も衝撃的な形で父親に関する真実を知らされる結果に終わっている。
こう考えると、ジェダイにとってフォース・ヴィジョンは必ずしも良い結果をもたらしていたわけではないことに気付く。そもそもサイフォ=ディアスが大戦争を予見して惑星カミーノでクローン軍の製造を発注したことも、結果としては銀河帝国軍の発足に繋がることとなっている。
グローグーが未来予知能力を持つというのなら、ルークはそれをジェダイにとって有効な形で伸ばすことができたのだろうか。『フォースの覚醒』(2015)以降では、ルークによるジェダイ・オーダーの再建失敗の事実が明かされていた。エスポジートの言う「この子が我々のユニバースを救う」とは、一体何を意味するのだろうか?ともかく、グローグーが新世代『スター・ウォーズ』の“新たなる希望”になりそうだ。
ところでエスポジートは、「マンダロリアン」シーズン3の撮影が「まもなく始まる」ことを明かしており、「私があの子を殺すんだ」と意気込んでいる。つまり、シーズン3でもモフ・ギデオンはグローグー捕獲に執念を燃やす悪役として再登場するということだ。
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Source:WRAL