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【ネタバレ】「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2第4話のライオット・レースと『ファントム・メナス』ポッド・レースを比較解説

スター・ウォーズ:バッド・バッチ
© 2022 Lucasfilm Ltd. & ™. All Rights Reserved.

この記事には、「スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2第4話『ライオット・レース』のネタバレが含まれています。

ライオット・レースとポッドレース

第4話は、シドに連れられてサファ・トーマを訪れるところから始まる。今回はおつかい中のハンターとエコーが不在の中、“仕事”に乗り気のオメガとレッカー、渋々同行したテクの3人がメインの話となった。

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訪問の目的は、サファ・トーマで開催されているライオット・レースの賭けで一儲けすることにあった。シドは、テイ・オー(TAY-0)というドロイドをお抱えレーサーとして雇っており、レースの勝敗で賭けをするようだ。そこに、現王者のレーサーを抱える怪しげな男ミルレギが現れ、シドに賭けを申し込む。裏工作によりテイ・オーは負けてしまい、今度はオメガたちがミルレギに勝負を挑むというエピソードだ。

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ライオット・レースと聞いて、まず思い起こすのは『エピソード1/ファントム・メナス』(1999)で描かれたポッドレースではないであろうか。レース自体の演出も同作を彷彿とさせるものがある。『エピソード1』で開催された惑星タトゥイーンでのブーンタ・イヴ・クラシックと、今回のサファ・トーマでのライオット・レースを比較してみよう。

共通点は多い。まず、レースのスタート前に観客をはやし立てるレーサー紹介が行われた。どちらも賭け事として大会が開催されているからであろう。おなじみの顔ぶれとして、メカニック役のピット・ドロイドも活躍した。また、王者ジェット・ヴェニムも見覚えのある種族のエイリアンだ。ブーンタ・イヴ・クラシックでは、同じく角が特徴的なノーサウリアン種族のクレッグ・ホールドファストが出場している。レース展開を比較しても、通常のコースから外れた特殊なルートを上手く活用して、大逆転に持ち込んだ点はアナキン・スカイウォーカーへのオマージュと言えるだろう。

一方で、ポッドレースの方が格段に危険であることは間違いない。ポッドにはシールドが装備されていないため、外部からの攻撃に直接晒されている。それにも関わらず、レースコースは基本的に開けているので、スピードは段違いに速い。さらには、タスケン・レイダーによる実弾攻撃も降りかかってくる。対するライオット・レースは、全スピーダーにシールドが装備されているほか、“死の罠”以外のコースはきれいに整備されていた。それを踏まえると、レース名の“ライオット”(riot)は“暴動”といった意味ではなく、“ばか騒ぎ”といったニュアンスで使われているようだ。

規模は小さくも、演出面でも忠実にポッドレースを再現したライオット・レースは、プリクエルのファンにとってはうれしい演出だったのではないだろうか。

シドの後ろ暗い過去とは?

さて、本話はテクの“傑出した頭脳”のおかげでシドを救うことに成功したハッピーエンドであった訳だが、エンディング場面には不穏な空気が漂った。ミルレギはシドと因縁の仲があることを匂わせていたが、その彼が「シドは恩を仇で返すような奴だ」と言い残している。

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シドについては、シーズン2に入った今でも謎が多いキャラクターだ。そもそも爬虫類型の種族であるトランドーシャンは『エピソード5/帝国の逆襲』(1980)で初登場したボスクなど多く存在するが、これまで“トランドーシャンの女性”はほとんど登場してこなかった。初登場はシーズン1の第5話であったが、その際にエコーが「ジェダイが信頼した情報屋」であったことを話していたくらいで、それ以外に彼女の過去については何も分かっていない。本話で初めてフルネームが、シダリン・スケールバックであることが明らかになったほどである。

シド自身もミルレギと話している際に「私は変わった」と言っていることから、何か隠している過去があることは確実であろう。あの発言の後だと、シドの部屋にある椅子に掛けられているのは、あの種族の毛皮だったりするのかと疑り深い目で見てしまう。いずれにせよ、近いうちにシド自身もバッド・バッチのメンバーも、彼女の過去に向き合うことになるのだろう。今後の展開に期待したい。

スター・ウォーズ:バッド・バッチ」シーズン2はディズニープラスにて独占配信中。

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Red 4

「クローン・ウォーズ」が心のふるさとなスター・ウォーズオタク。クスッと笑えたり、へーと思ってもらえるような記事を目指してライター修行中。

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