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『バットマン フォーエヴァー』ダーク&シリアスな3時間版があった、ただし公開予定ナシ

バットマン フォーエヴァー
© Warner Bros. Entertainment, Inc.

1995年製作バットマン フォーエヴァー』は、実写映画版『バットマン』シリーズの流れを変えた一作だ。『バットマン』(1989)『バットマン リターンズ』(1992)はティム・バートン監督&マイケル・キートン主演によるダークなトーンで人気を博したが、本作ではバットマン役をヴァル・キルマーが務め、監督にはジョエル・シュマッカーが就任し、明るい作風に切り替わったのだ。

しかし公開から25年が経った今、『バットマン フォーエヴァー』に170分のディレクターズカット版が存在するという噂が流れた。作家・ジャーナリストのマーク・ベルナルダン氏によると、そのバージョンは「よりダークでシリアスな」仕上がりになっていたとのこと。追って米Varietyは、シュマッカー監督が「よりダークな」「より長いバージョン」を制作していたとの情報は事実だと伝えている。

報道によると、この“シュマッカー・カット”はトミー・リー・ジョーンズ演じるトゥーフェイスがアーカム・アサイラムを脱走する場面から始まり、ジム・キャリー演じるリドラーとバットケーブを襲撃しに訪れる場面も完成版より長かったという。ちなみに、ブルース・ウェインが人間サイズのコウモリと対峙するシーンもあったとか……。

またディレクターズカット版のポイントは、ブルース・ウェインが抱えている精神的な問題を描くことに長い時間が割かれ、それがバットマンとしての覚醒に繋がっていたということ。完成版とは異なり、当初はバートン版『バットマン』にも通じるダークさをはらむ物語だったことがうかがえる。確かに、ブルースの内面をめぐる描写は完成版にもいくつか見てとることができただろう。

ともあれ『バットマン フォーエヴァー』は、シュマッカーの意図通りではなく、なんらかの理由から編集が施されての劇場公開となった。米ワーナー・ブラザースによると、このバージョンを公開するかどうかの話し合いは行われておらず、当時の映像が残っているかどうかも定かではないという。仮に復活の機会があるにせよ、映像・音声のリマスターなどが必要になるものとみられる。シュマッカー監督は2020年6月にこの世を去っているため、復元の監修を自ら行えないこともハードルとなりうるかもしれない。

なおDCコミックス映画においては、『ジャスティス・リーグ』(2017)からザック・スナイダー監督が途中降板し、当初の構想とは異なる形で映画が完成したことを受けて、ファンの間で「スナイダー・カット」を求める声が続出。2021年には、スナイダーの意志に基づくバージョンが米HBO Maxにて配信される。これを受けては、同じく監督の意図通りにならなかった『スーサイド・スクワッド』(2016)についても同様の声が上がっている状況だ。

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Sources: VarietyMarc Bernardin

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。劇場用プログラムや各種媒体への寄稿なども喜んで承りますので、お気軽にお尋ねください。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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