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『バトルシップ』監督、公開当時『アベンジャーズ』に敗北宣言していた「バトルシップは息をしてない」「アベンジャーズを5回観たらバトルシップを観て」

酷評、観客の不入り、不遇の扱い……。2012年公開の映画『バトルシップ』は、それでも現在に至るまで非常に熱狂的なファンの多い作品である。ファンは「バトルシッパー」という愛称まで付けられるほどで、その人気はときに大きな話題となることもある。

しかし確実に言えるのは、『バトルシップ』が元々タイミングの悪い映画だったということだ。なにせ、2012年5月に米国で公開された際にはあの『アベンジャーズ』と正面から激突してしまったのである。その当時、『バトルシップ』で監督を務めたピーター・バーグは『アベンジャーズ』に完全に白旗を上げてしまっていた……。

『アベンジャーズ』と同時期公開という悲劇

不入りのイメージで語られがちな『バトルシップ』だが、実は全世界では約3億300万ドルの興行収入を獲得している(製作費は約2億ドル)。しかし問題は、このうち全米での興行収入がわずか約6,500万ドルしかなかったことだ(それでも合計で3億ドル以上を売り上げたことに驚愕すべきだろう)。

しかしこの米国での成績の裏側には、メガヒット作品『アベンジャーズ』と公開時期が重なってしまったという背景もある。

怖い

アジア・ヨーロッパでは2012年4月13日に公開された『バトルシップ』は、米国では同年5月18日に公開されている。すでに『アベンジャーズ』が同年5月4日に公開されて大ヒットを収めた後であり、『バトルシップ』は全米ランキングで公開1週目から第2位という成績に収まってしまった。マーベル・ヒーローは異星人だけでなく戦艦も沈めてしまっていたのである。

米国公開の翌月にあたる2012年6月、MTVのインタビューに登場したピーター・バーグ監督はこう語っている。

「この映画(『バトルシップ』)は世界ではいい成績なんだよね。でも『アベンジャーズ』がどこかに行ってくれない限り、僕らは壁にぶち当たってる状態だ。『アベンジャーズ』は全部がよくできてる。『バトルシップ』は息をしてないよ

そしてバーグ監督は、考えてもどうにもならないことを口走り始めるのである。

「僕は国内でも『アベンジャーズ』の3週間前に公開したかったんだよ、海外でやったみたいにね。でも“なんとかなるか”って思ったんだ。でも今考えると――おばあちゃんがよく言ってた言葉だけど、ちょっとは役に立つんだね――それって、『アベンジャーズ』が『アバター』に次ぐ史上第2位のヒット作品になるってことを知らないまま(『バトルシップ』を)公開してたってことだよね」

ちなみにこの発言には誤りがあり、2012年6月当時『アベンジャーズ』は『アバター』『タイタニック』に次いで史上第3位の成績を収めていた(現在は第5位)。しかし、もはやそんなことはさしたる問題ではない。

ここまで敗北宣言を重ねながら、それでもバーグ監督はこのインタビューで『バトルシップ』の続編を製作する意欲を表明している。しかしその表明のしかたが……。

みんな、『アベンジャーズ』を5回観たら『バトルシップ』を観てほしい。もしそうしてくれれば、僕らは確実に続編を作ることができるんだ。『バトルシップ』は僕が本当に続編をやりたい映画なんだよ。この映画を作るのは最高だった。素晴らしい時間だったんだ」

2017年6月23日、地上波での『バトルシップ』放送中止に伴い、全国のバトルシッパーたちは、同日21時から本作を一斉に鑑賞しようと動いているようだ。Twitterでは「#バトルシップ放送中止代替同時鑑賞祭り」というハッシュタグも誕生するなど、早くも大きな盛り上がりの予感を見せている(もちろん筆者も同時に観るつもりだ)。なんとか、この熱狂的な人気がバーグ監督のもとにも届いてほしいところだが……。

映画『バトルシップ』はブルーレイ&DVDがともに発売中で、2017年6月23日現在Amazonプライム・ビデオでも配信されている。
なおバーグ監督の最新作『パトリオット・デイ』は全国の劇場にて公開中だ。

Sources: http://www.mtv.com/news/1688341/battleship-sunk-by-avengers-peter-berg/
http://www.boxofficemojo.com/movies/?id=battleship.htm
http://www.boxofficemojo.com/alltime/domestic.htm
http://eiga.com/news/20120522/13/
Eyecatch Image: https://www.amazon.co.jp/バトルシップ-Blu-ray-テイラー-キッチュ/dp/B00ANXRKMK/

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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