デイヴ・バウティスタ、DCベインと同じくらい文豪ヘミングウェイを演じたい「彼に正義をもたらせる」

スタジオ側に直談判するほど『ダークナイト ライジング』(2012)でトム・ハーディが演じたスーパーヴィラン、ベインの役を熱望していたデイヴ・バウティスタには、ベインと同じくらい演じたいと思う人物がいるという。『武器よさらば』『誰がために鐘は鳴る』『老人と海』など、数々の名著を遺した20世紀の文豪アーネスト・ヘミングウェイだ。
バウティスタといえば、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのドラックス役でおなじみ。DCコミックスのキャラクターであるベインに加えて、ゲーム『Gears of War』の主人公キャラクター、マーカス・フェニックスにも強い興味を示していたバウティスタの関心のベクトルは架空のキャラクターに向いていると思われた。
しかし、米Polygonのインタビューでバウティスタが語った発言を確認してみると、決してノンフィクションの役だけでなく、実在の人物にも興味を持っていることが分かる。演じてみたい理想の役を訊かれたバウティスタは、「自分が演じられるような刺激的な物語についてはたくさん考えました」と話し、「たびたび僕の元に(考えが)帰ってくるのが、アーネスト・ヘミングウェイなんです」と答えた。
ボクシングや闘牛に親しむなど、アスリート気質で、実際に屈強な体つきの持ち主であったヘミングウェイ。バウティスタにも適役かと思うが、どうやらヘミングウェイに魅了される理由は、その波乱万丈な人生にあったようだ。
「もしどんなキャラクターを演じられるとしても、それでも彼(ヘミングウェイ)を選びますね。僕なら彼に正義をもたらすことができると思うんです。彼はとても興味深い人で、彼の人生、生き様、そして死に様全てが(興味深い)。すごく興味をそそられるんです。彼のアイデアは僕にとって魅力的なんです。」
ヘミングウェイといえば、第一次世界大戦やスペイン内戦の前線を経験しており、そこでの戦争体験は著書の多くに反映されている。また、執筆活動のためにパリやカナダ、スペイン、キューバを転々とするなど、まさに波乱万丈な人生を歩んだ。バウティスタは死に様についても言及しているが、ヘミングウェイは狩猟で愛用していた散弾銃を使い、父親と同じ自殺を遂げている。こうしたヘミングウェイに「興味をそそられる」と語っているバウティスタだが、もしも本当に演じられたら、ヘミングウェイが過ごした人生のどの段階に着目するのだろうか。なお、バウティスタは改めて、「フィクションとノンフィクションだったら、それぞれベインとアーネスト・ヘミングウェイですね」と強調している。
ちなみに、直近でヘミングウェイが登場した作品といえば、ウディ・アレン監督の『ミッドナイト・イン・パリ』(2012)が挙げられる。『アントマン』(2015)イエロージャケット役で知られるコリー・ストールが演じた同作でのヘミングウェイは、スコット・フィッツジェラルドらロスト・ジェネレーションの作家が集ったパリ時代の姿が描かれた。
Source:Polygon