『ボーはおそれている』ホアキン・フェニックス、全裸シーンで恥を捨てるためにいきなり奇声 ─ 現場全員にショックを与えてしまう

映画『ボーはおそれている』で、主演のホアキン・フェニックスは時に全裸で街中を駆け回るなど、なかなかに身体を張った演技にも挑んだ。とあるシーンでは、羞恥心を捨て去るべく、現場にいた全員に「ショックを与える」ような奇行に及んでいたという。
この記事には、『ボーはおそれている』序盤の内容について言及しています。

『ボーはおそれている』では、電話で話した翌日に怪死した母親に再会すべく、精神不安定な中年の息子ボーが帰省を試みる。もっとも、母の死を知ったボーは茫然自失のままとりあえずお風呂に入る。すると、そこで思いもよらぬ出来事が起こり、パニックになったボーは素っ裸のまま部屋から路上へ飛び出してしまうのだ。
ボー役のホアキンは、入浴シーンの撮影時をA24のポッドキャストでアリ・アスター監督と振り返っている。「俳優のたわ言みたいにすごくバカバカしく聞こえるので、今から言うことはあまり話したくないのですが、あのシーンの前に自分がしたことを覚えています」とホアキン。クルーの前で演じることに恥ずかしさを感じたのか、「僕はそこまで不安定に感じていなかったものの、不安には感じていました」という。
初対面のクルーもいる中、「他の人が自分に思うことをコントロールした」と語るホアキンは、「なにかすっごくバカバカしいことをしなければいけないと悟った」そう。「そうはしたくなかったけど、そうしなければいけないと分かったんです」といい、その場で取った行動を語り始めた。
「私はとりあえず叫び始めました。撮影の前、座りながら、できる限りの激しいガラガラ声で叫びました。とにかく自分に恥をかかせなければいけなかったんです。それからは、“あんなことが起きたんだから、もうこれ以上バカなことはないだろう”という感じでした。それから全てを忘れました。なぜだか分からないですが、そうする必要性に駆られました。」
ホアキンは、自分の話を目の前で聞くアスター監督に「もしかしたら不快だったのでは」と問いかける。これに「あなたがしていたことは覚えていますよ」とアスター監督。不快には感じなかったと伝えながら、「君が閉じこもっていた状態から抜け出そうと叫んでいるんじゃないかと感じました」と心中を察した。
「ある意味、ワクワクするような衝撃だったと思います」と続けるアスター監督によれば、ホアキンが奇声を上げたことで、その場にいた「全員が」ショックを受けたという。「部屋のエネルギーが突然、警戒と不穏の両方に変わったので、良いことだと感じましたよ」。
映画『ボーはおそれている』は公開中。
▼『ボーはおそれている』 の記事
ホアキン・フェニックス、『ボーはおそれている』撮影中に気絶 ─ 「これはまずいと思いました」アリ・アスター監督 監督はおそれている アリ・アスター、『ボーはおそれている』は「今までで一番」の自信作 ─ 「映画と格闘してもらえるよう作りました」 ぜひ劇場で体験して ホアキン・フェニックス、コンビニダッシュ ─ 鬼才アリ・アスター『ボーはおそれている』で走る ボーは走っている 【結果発表】2024年、THE RIVER読者が最も期待する映画は『オッペンハイマー』 ─ ランキング上位10作をご紹介 映画選びの参考にぜひ! 2024年、最も期待できそうな新作映画を決めよう ─ 65作から一番楽しみな洋画タイトル投票受付中 奮ってご参加ください!