アナ・デ・アルマス、マリリン・モンロー役に「泣いてしまった」 ─ 心身ともに変貌、大きな挑戦を語る

今から注目しておきたい2021年の話題作のひとつが、『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』(2019)のアナ・デ・アルマスが伝説の女優マリリン・モンローを演じる伝記映画『ブロンド(原題:Blonde)』だ。当初はNetflixにて2020年配信予定だったが、新型コロナウイルスの影響もあろうか配信時期が繰り下げられている。
作家ジョイス・キャロル・オーツの伝記文学『ブロンド マリリン・モンローの生涯』(講談社刊)を映画化する本作は、少女ノーマ・ジーン・モーテンソンが女優マリリン・モンローとして成功を収めるさまや、結婚の失敗・薬物依存など波乱続きの私生活を描き出す。アナはモンローを演じるため、心身ともに“変身”を遂げたそう。米allureでは、初めてマリリン・モンローの姿になった際のエピソードが語られている。
「(自分を見て)泣いてしまいました。それくらい私には大きなことだったし、大切な役だったし、大事な挑戦だったんです。すごく長い時間をかけて準備をしてきたし、ようやく椅子に座って、ウィッグをかぶり、メイクをしたら……とても特別な気分でした。まるで自分じゃないみたいだった。この仕事で一番すばらしいことのひとつは、自分が別人になるところを見られること。私はそう思います。」
脚本・監督は『ジェシー・ジェームズの暗殺』(2007)『ジャッキー・コーガン』(2012)のアンドリュー・ドミニク。『ブレードランナー 2049』での演技に魅了され、長年の計画である『ブロンド』にアナを起用した。キューバ出身であるアナは、発音のレッスンやリサーチに長い時間を費やしたそう。PORTERにて、アナは「マリリンについて読めるものはすべて読みました。彼女の心理面や知性、弱さを理解することが大事だったから」とコメント。モンローの人生を演じるべく、ビジュアル面の変身には、5種類のウィッグと老けメイクが使用されたという。
本記事時点で『ブロンド』の予告映像や場面写真は公開されていないため、マリリン・モンローとなったアナの姿を見ることはまだできない。しかし、2020年8月の時点で本作の粗編集版は完成している模様。原作者のオーツは、Twitterにて「あざやかで、驚かされ、心をかき乱される」作品だと賛辞を寄せた。「一番驚いたのは、非常にフェミニスト的な解釈がなされていること。これほどの男性監督が今までにいたかどうか」とも記されている。
(just a parenthetical aside–I have seen the rough cut of Andrew Dominick’s adaptation & it is startling, brilliant, very disturbing & [perhaps most surprisingly] an utterly “feminist” interpretation… not sure that any male director has ever achieved anything this.) https://t.co/zUubjH5yqV
— Joyce Carol Oates (@JoyceCarolOates) August 10, 2020
ちなみにアナが以前語ったところによると、本作は「誰も想像しなかった、見たこともないマリリンの映画」であり、「ディープかつ生々しく、ダークな側面」を描いているそう。共演者には、劇作家アーサー・ミラー役で『ミッドナイト・イン・パリ』(2011)のエイドリアン・ブロディ、野球選手ジョー・ディマジオ役で『アントマン』シリーズのボビー・カナヴェイルほか。プロデューサーには俳優ブラッド・ピットも参加した。
Source: allure, Deadline, PORTER