傑作ディストピア『すばらしい新世界』ドラマ版「BRAVE NEW WORLD/ブレイブ・ニュー・ワールド」本予告編 ─ 異端児が暴くユートピア社会の功罪とは

英国の作家オルダス・ハクスリーによるディストピア小説の傑作『すばらしい新世界』(早川書房ほか)をドラマ化したHuluプレミア「BRAVE NEW WORLD/ブレイブ・ニュー・ワールド」シーズン1より、本予告編映像が到着した。
主演は、『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)で若き日のハン・ソロを好演したオールデン・エアエンライク。何もかもが完璧に統制された新世界に入り込んだ反乱分子であり、救世主にもなり得る旧世界の青年を演じる。
完璧で“すばらしい新世界”とされるニュー・ロンドンは、一夫一婦制やプライバシー、通貨などの制度や概念を廃止することで平和と安寧を実現したユートピア。そこでは工場で人間が産まれ、あらかじめ階級分けされたDNAをカプセルの受精卵に組み込むため、階級社会ながら誰も他者を妬まない。フリーセックスが奨励され、孤独を感じることもなければ欲求不満を抱くこともない。もし不快な気分になった時には、政府支給の「ソーマ」と呼ばれる薬で解消できる……。
そんな完璧な世界に旧世界人のジョン(エアエンライク)がやってきたことで、完璧に見えたニューロンドンに変化が起きていく。テクノロジーの発達に拍車がかかり高水準化が進む社会が形成される一方で、監視社会や経済格差など、混迷を極めつつもある世界を生きる現代人に、ユートピア社会の功罪を投げかけた1作だ。
予告編でニューロンドンの住民が口に含んでいる小さな粒は、原作でも同じく“ソーマ”と呼ばれている快楽を与える薬。住民はソーマを服用することで精神を安定させている。しかし、映像では血を流して倒れた新世界の人間が映し出されるなど、何やら不穏な空気を感じずにはいられない……。
米NBCユニバーサルとスティーブン・スピルバーグ率いるアンブリン・テレビジョンが共同製作した 本作には豪華俳優陣が集結。ジョン役をオールデン・エアエンライク、母親役をデミ・ムーアが演じ、バーナード役で『博士と彼女のセオリー』(2014)ハリー・ロイド、レーニナ役で『ガーンジー島の読書会の秘密』(2018)のジェシカ・ブラウン・フィンドレイが参加。そのほか、『アントマン&ワスプ』(2018)のハナ・ジョン=カーメン、「高い城の男」(2015-2019)のセン・ミツジ、「キリング・イヴ/Killing Eve」(2018-)のニーナ・ソサーニャらが脇を固めた。脚本・製作は「ホームカミング」(2018-)のデイビット・ウィーナー。
Huluプレミア 「BRAVE NEW WORLD/ブレイブ・ニュー・ワールド」 シーズン1(全9話)は2020年12月16日(水)独占配信スタート。以降毎週水曜日に1話ずつ追加予定(字・吹)。