中国版ローグ・ワン?ドニー・イェン炸裂、革命の裏で戦った者たちを描く『孫文の義士団』を観よ!

昨年末、世間がローグ・ワンに歓喜する中、とりわけ一人の男の名がネットで話題になっていました。そう、香港が生んだアクションスター、ドニー・イェンです。

「あの盲目の人、誰?」
「チアルートのアクション、やばかった!」

銀河レベルの超大作に出演したことにより、彼の知名度と人気は急上昇したことでしょう。それと同時に彼のアクションをもっと見たいと熱望する人が急増したはず。ドニー様のアクションに飢えた皆様、ご安心ください。そんなあなたにオススメな作品をご紹介差し上げます!

ドニー・イェン主演、『孫文の義士団』

今回ご紹介するのは『孫文の義士団』です。

「おいおい、お前ド兄様のこと全然分かってないな!」

そんな声が聞こえてきそうですが、一旦落ち着いてください。もちろん彼の出世作『イップマン』などのほうが、主演なので見せ場が多いことは重々承知していますが、今回敢えてこの作品を挙げたのには理由があります。

それはこの作品が「中国版ローグ・ワン」とも言える作品だからです。ローグ・ワンにも通ずる武勇伝と、ドニーさんのアクションとなればご紹介せずにはいられません。

時は辛亥革命直前の中国

中国では2000年に渡って専制政治が行われ、人は生れながらの身分があり、一部の優遇された人々にとっての理想的な社会が築き上げられていました。この当時は清朝末期。皇帝・同治帝の母である西太后が実権を握り、私利私欲を満たし、国を我がもののように治めていたのです。

そんな中、近代化された列強の国々を見て学び、「中国もこのままではいかん!新たな時代を創る必要がある!」と声をあげた人物がいました。そう、それがあの有名な『孫文』です。彼は「国は全ての民のためにある」と説き、変革のためその身を捧げました。専制政治を行う清朝を倒し、民主主義の豊かな国を創り上げようとしたのです。

本作はその革命前談。武装蜂起の作戦を練る密談のために、孫文が亡命していた日本から香港に帰ってくることになったところから始まります。西太后は自分の理想郷を壊そうとする孫文をこの機会に暗殺しようと、暗殺部隊を密談場所に送り込むのでした。さすがの孫文も万事休すか…。

http://nothingrule.blog68.fc2.com/blog-entry-362.html?sp

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しかし、孫文には熱狂的なファンが中国全土にいました。何と言っても当時の国民的スターです。いや、民衆の幸せをもたらす”革命”の象徴的存在となるスーパーアイドルです。彼が亡命先から帰ってくると聞いただけで街が湧き上がるほど人気は凄まじいもの。もちろん、舞台となる香港にも彼のためなら命を惜しまない”親衛隊”が暮らしていたのでした。

英雄『孫文』と名もなき『義士団』

孫文の危機に、命をかけて彼を守る義士団が結成されます。革命の火を消さないため。すべての民が幸せに暮らす世の中をつくるために。

https://wuxiacinema.wordpress.com/2015/06/13/bodyguards-and-assassins-2009/

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革命を先導し歴史に名を残した英雄「孫文」と、彼のために命を懸けて戦い抜いた「義士団」。そう、『ローグ・ワン』をご覧になった方なら、この構図がまさにあの作品と同じであることにお気づきでしょう。これは、伝説の裏側で命を懸けて戦った戦士たちの物語なのです!

義士団として立ち上がったのは立派な戦士ではありません。禁断の恋をしてしまい、その自責の念から路上生活を送るニート(レオン・ライ)博打に狂って妻と娘に逃げられるどうしようもない男(ドニー・イェン)など、ならず者ばかり。それに比べて敵はボウガンや強力な酸、爆薬などで武装した何百もの暗殺者。誰がどう見ても勝ち目などない戦いです。

http://video.unext.jp/title/SID0011363

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しかし、彼らの目的は「革命の火」を絶やさぬこと。勝つことではなく、孫文を無事に守り抜くことに命を懸けて挑むのです。文字通り彼らの「決死の戦い」に間違いなく心を打たれます。

少年漫画を見たことがある人なら誰もがお馴染みの「ここは俺に任せて先に行け!」という展開や、「この戦いが終わったら結婚しよう。」という嫌な予感しかしないセリフなど、ベタでかっこいい演出にも思わず少年心をくすぐられてしまいます。

もちろん、あのドニーさんのアクションも!

http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201110119801/

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義士団と暗殺団との戦いは、孫文の密談が行われているわずか1時間。もちろん、あのドニーさんの壮絶アクションもてんこ盛りです。孫文のピンチに、ギャンブル漬けのダメ男から黒装束に身を包んだ格闘技の達人へと変わっていく姿には胸が熱くなります。香港の街全体を舞台にした市街地カンフーアクションは必見です。

 

歴史に名を残すのはいつも英雄と呼ばれる者だけです。ナポレオンやジャンヌダルク、そして孫文など多くの英雄が歴史上に存在しました。スポットライトを当てられることはありませんでしたが、英雄の数以上に多くの”名もなき者たち”が歴史上には確かに存在していたのです。

『ローグ・ワン』同様、この『孫文の義士団』はアクションだけでなく、壮大な伝説を新たな視点から見る事のできる作品でもあります。カンフー映画をあまり見ない方も、この名もなき者たちの壮絶な戦いを是非ご覧になってください!

参考:http://www.geocities.jp/shougen60/shiryo/sonbun.html
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About the author

ゾンビからラブコメまで映画文化を愛するシネマフリーク。とにかく一人でも多くの人に素晴らしい映画に触れて欲しいため日々情報発信中。アジア映画と70年代アメリカンニューシネマにハマっております。

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