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【プレゼント付】ボン・ジョヴィ新アルバム『2020』全曲解説 ─ 「歴史の証人として」突き動かされた一作

ボン・ジョビ(Bon Jovi)が2020年10月2日、4年ぶり15枚目のオリジナル新作アルバム『2020』をリリースする。

この記事ではアルバムの詳しい解説と共に、THE RIVERからのプレゼントとして、アルバムのタイトルが入ったオリジナルエコバッグを4名様にプレゼントする。応募は記事の最後にて。

新作『2020』には、この35年間スタジアムを沸かせ続けてきた数多くの楽曲と同様、拳を突き上げたくなるようなアンセムが満載だ。しかしながら『2020』は、現在の世界を形作っている様々な出来事の証人ともなっている。

ボン・ジョヴィ『2020』全曲解説

ジョン・ボン・ジョヴィが本作で掘り下げているのは、PTSDに苦しむ兵士(ドキュメンタリー映画『To Be of Service[原題]』で用いられた「アンブロークン[原題: Unbroken]」)や、銃による暴力(「ローワー・ザ・フラッグ[原題:Lower The Flag]」)、新型コロナウイルス感染拡大がもたらした危機(「ドゥ・ホワット・ユー・キャン[原題:Do What You Can]」)、ジョージ・フロイド氏の殺害事件(「アメリカン・レコニング[原題:American Reckoning])、我々が共有する社会的経験(「レット・イット・レイン[原題:Let It Rain]」「ブラザーズ・イン・アームズ[原題:Brothers In Arms])、政治情勢(「ブラッド・イン・ザ・ウォーター[原題:Blood in the Water]」)など、高く社会を意識した問題の数々である。

2016年にボン・ジョヴィが発表した全米NO.1アルバム『ディス・ハウス・イズ・ノット・フォー・セール』(原題:This House Is Not For Sale)に続く本アルバムで、ジョン・ボン・ジョヴィはジョン・シャンクスと再びタッグを組み、共同プロデュースを担当。キーボードのデヴィッド・ブライアン、ドラマーのティコ・トーレス、ベースのヒュー・マクドナルド、ギターのフィル・Xに加え、パーカッション担当のエヴェレット・ブラッドリーや、ギタリストのジョン・シャンクスといった、ツアー・バンド全員が参加している。

アルバム・タイトルは、今年、次期アメリカ大統領選挙が行われることを仄めかしており、ジャケットにあしらわれているのは、サングラスをかけたジョンがニューヨーク裁判所の前に立っている姿だ。テキサス州で聴衆に向かって演説を行う前、じっくり考え込んでいるジョン・F・ケネディ大統領のイメージから着想を得たと、ジョン・ボン・ジョヴィは語る。

これは、政治的なアルバムじゃない。でも、2020年は、自分の記憶にあるどの年とも違う。歴史の証人として、これらの曲を書かねばと突き動かされた」と、ジョン・ボン・ジョヴィ。「アーティストが授かった最大の才能とは、我々の心を動かす様々な問題について、声を上げて語れる能力のことだと信じている」。

新型コロナウイルスのパンデミックが起きる前、そしてアルバムの発売延期が決定される前にリリースされた、アルバム冒頭を飾る第一弾シングル「リミットレス」(原題: Limitless)では、バンド自身の理念に関する声明が極めて明確に打ち出されている。その「リミットレス」は、不確実な世の中においても楽観主義を失わずにいようと鼓舞する、アップビートなアンセムだ。ここでリスナーが促されているのは、“今を楽しめ、今を精一杯生きよう”ということ。誰もが「何とか溺れずに生き延びようとして」いる現代、開かれた扉を通ることを恐れてはいけない。なぜなら、今のような時代ですら、「人生に限界はない」からだ。今日のような試練の時代は、この歌詞がリスナーに直接語りかけるものであることを強く立証する場となった。

アルバム2曲目の「ドゥ・ホワット・ユー・キャン」は、ジョン・ボン・ジョヴィが自身の運営する<JBJ・ソウル・キッチン>で皿洗いをしていた際、妻のドロシアが撮影した写真について交わした会話の中から生まれた。その写真に付けるキャプションを「普段通りのことがやれない時は、今自分に出来ることをやる」にしようとジョン・ボン・ジョヴィが言ったことがきっかけで、翌日にはこの曲が誕生したのだった。この歌詞には、共にパンデミックに立ち向かうアメリカ国民の、回復力に満ちた精神が捉えられている。

3曲目の「アメリカン・レコニング」は、バンデミック中に新たに書かれた2つ目の曲。ジョージ・フロイド氏殺害の衝撃は、人々の世の中に対する見方を変えてしまった。これは、自ら声を上げて人種差別に光を当てようと、リスナーに行動を起こすことを呼び掛ける曲だ。

また、バンドは、アルバム4曲目「ビューティフル・ドラッグ」(原題: Beautiful Drug)で、愛こそ我々に必要なものだと、リスナーに訴えている。続いて、「父親は娘に愛を注ぐ 母親が息子を愛するように」という一節で始まる次の「ストーリー・オブ・ラヴ」(原題:The Story of Love)は、“親であるということ”がテーマだ。胸を打つその歌詞は、ジョンが自身の家族に触発されたもの。「子供たちのために歌を書くことにしたんだ」とジョンは語る。“命の環”という旅路を渡っていくこの曲では、突然、子供が親になり、そして親は次第に年老いていく。「子供たちや、妻、両親といった、自分の家族全員のことについて書いていると気づいた。出会いから別れまで、それは愛の物語なんだ」。

全10曲の至る所で、ボン・ジョヴィは精神の浄化を呼びかけており、それが特に顕著なのが「レット・イット・レイン」(原題:Let It Rain)だ。私たちがこの曲で突きつけられるのは、次のような歌詞である:

「いつの日か、偏見の目がなくなって/眠るベッドや、祈る神/あるいは肌の色によって/判断されなくなる日が訪れるかもしれない/聖職者や政治家たちが/真実以外の何も売り物にしなくなった時/その日こそ、全ては何のためだったのか分かるのだろう」

その雨は、魂の浄化の必要性と、太陽が再び輝くチャンスの象徴だ。

それからジョンは、次のような問いを投げかける──もし自分の家族が、無分別な悲劇的事件によって引き裂かれたとしたら?と。心を揺さぶる「ローワー・ザ・フラッグ」の核心を成しているのは、そういった悪夢のようなシナリオだ。「州北部のジョーから連絡が来た/半旗を掲げて哀悼すべき、銃乱射事件が再び起きたと/今度はオハイオ州南西部デイトン/昨夜はテキサス州エルパソで、死者は22人に上った」という重々しいオープニングで始まるこの曲。続く歌詞で、追悼する時間すらないまま、ニュースが次の話題へと移っていくことを人々が嘆いていると、語り手はこう問いかけてくるのだ。「あそこで倒れ伏しているのが、もし自分の愛する人だったなら?」。ジョンによるシンプルなギターの弾き語りから成るこの曲は、ネバダ州ラスベガス、サンディフック小学校、フロリダ州オーランド、コロンバインなど、銃乱射事件に巻き込まれた都市の名の暗唱で締めくくられている。「もしそれが自分の家族だったら?と考えていた。それが自分の妻や、子供たち、夫だったなら感じるであろう苦しみを、想像してみてほしい」。

「ブラッド・イン・ザ・ウォーター」は、元々2018年に書かれた曲だが、依然として今日的な意義を失っていない。2019年から2020年にかけて変わったのは、次に引用する歌詞の重みによって光が当てられている人物たちの名だ。

「俺はケーブルTVのレポーターじゃない/奴らの話に新情報などありはしない/俺は新体制の代弁者/『アナーキー・トゥデイ』のスター/俺はページの一番下に表示され、人々が読み続けるコメント/俺が握っているのは実権/俺は愛国者/俺の本業はロシアのハッカー/本業はロシアのハッカーだ」

その静かなる非難に活を入れるのが、次の曲「ブラザーズ・イン・アームズ」だ。 圧倒的なリフ、そして元NFLクォーターバック選手コリン・キャパニックへの言及であることが言わずと明らかな歌詞で始まるこの曲の中で、ジョンはこう歌っている。

「アラバマ州南部では礼儀ある言葉遣いを躾けられる/『はい』『いいえ』『ありがとう』『お願いします』と/だが方針に反することをしてはならない/都合よく書き換えるな 定義するな/一人の男が片膝をつく姿の表す意味を」

そういった抗議の形に関しては、私たちのそれぞれが異なる見解を持っているかもしれない。だが、私たちは皆、アメリカという共有の社会経験の一部なのだ。語り手は、最終的にこの国を、大勢の中の掛け替えのない一人に誰もがなれるような場所とするため、互いの違いについて公平かつ偽りのない議論を行うつもりがある者はいるのか、と尋ねている。

本作を締めくくる「アンブロークン」は、PTSDに苛まれる退役軍人たちを取り上げたドキュメンタリー映画『To Be of Service[原題]』のために書かれた曲であり、ここでは現実に交わされた会話がリスナーを引き付ける。訓練と戦争を経て、「悪魔でさえ眼を背けるような夢 」と共に帰還した兵士の旅路について、ジョンは歌っており、「結局、尽くすだけの価値があったのか」という永遠の問いを、そこで投げ掛けている。「この曲を書くのは難しかった。自分には軍務経験がなかったから。そして任務に尽くした人たちに対し、心から誠実に敬意を表したかった」とジョン。「兵士の人たちが誇りに思えるような曲を書きたいと思ったんだ」。

「理想主義者の兵士が帰還する。そして一旦軍服を脱いでしまうと、自分たちを明確に識別していたものが、最早自分たちのアイデンティティではなくなっていることに気づく、という歌詞にひねりを加えたかった。帰還兵の人々は、一般市民としての生活に順応しなくてはならない。もちろん、彼らは以前と同じには戻れないだろう。自分はこの曲を書き、そして最後の最後に、映画の中で兵士たちが『機会があれば、もう一度やる』と言うのを聞いて、感動で胸を揺さぶられた。あの兵士たちはヒーローなんだ。」

アルバムとしての『2020』は、自分たちの経験や、自分たちの感情、自分たちの時代を反映していると同時に、今この瞬間のボン・ジョヴィを象徴している作品だ。

1984年にデビュー・アルバムをリリース後、アルバム『ワイルド・イン・ザ・ストリーツ』(原題:Slippery When Wet)と『ニュージャージー』(原題:New Jersey)でチャートを席巻し、成功を収めて以来、全世界で1億3,000万枚以上のアルバムを売り上げてきた彼らは、35年以上にわたり、絶えずアルバム・チャートの1位に立ち続け、数々のヒット曲を世に送り出し続けてきた。その一方で、世界各地へとツアーに乗り出し、記録的な興行的成功を収め、最高の興行収入を挙げている彼ら。最近ではコンサート業界専門誌『Pollstar』によって、この10年間だけでも約1,000万枚のチケット・セールスを挙げた、史上最高のツアー・バンドの1つにも選出されている。

ボン・ジョヴィ『2020』トラックリスト

  1. リミットレス 
    LIMITLESS (JON BON JOVI, BILLY FALCON, JOHN SHANKS)
  2. ドゥ・ホワット・ユー・キャン 
    DO WHAT YOU CAN (JON BON JOVI)
  3. アメリカン・レコニング 
    AMERICAN RECKONING (JON BON JOVI)
  4. ビューティフル・ドラッグ 
    BEAUTIFUL DRUG (JON BON JOVI, BILLY FALCON, JOHN SHANKS)
  5. ストーリー・オブ・ラヴ 
    STORY OF LOVE (JON BON JOVI)
  6. レット・イット・レイン 
    LET IT RAIN (JON BON JOVI)
  7. ローワー・ザ・フラッグ 
    LOWER THE FLAG (JON BON JOVI)
  8. ブラッド・イン・ザ・ウォーター 
    BLOOD IN THE WATER (JON BON JOVI)
  9. ブラザーズ・イン・アームズ 
    BROTHERS IN ARMS (JON BON JOVI)
  10. アンブロークン 
    UNBROKEN (JON BON JOVI)
  11. シャイン (日本盤ボーナス・トラック)
    SHINE (JON BON JOVI, BILLY FALCON, JOHN SHANKS)
  12. ラヴ・キャン (日本盤ボーナス・トラック)
    LUV CAN (JON BON JOVI, BILLY FALCON)
    PRODUCED BY JOHN SHANKS AND JON BON JOVI

プレゼントキャンペーン概要

ボン・ジョビ『2020』オリジナルエコバッグ

応募締切:
2020年9月27日(日)23時59分まで

当選者:
4名様

当選発表方法:
賞品の発送をもって代えさせて頂きます。

応募方法:
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キーワード:
2020

2020  デラックス・エディション

3,500円+税。2020年10月2日(金)発売。

  • 日本独目企面盤/SHM-CD仕様/ボーナスDVD付
  • 日本盤ボーナス・トラック2曲収録。
  • 初回生産分にはジョン・ボン・ジョヴィの直筆サインが抽選で20名に当たる応募券を封入。
  • 商品仕様:日本独目企面デラックス・エディション (SHM CD+DVD/解説歌詞対訳付/通常よりも大きい7インチ・サイズ[約17センチ角]の紙ジャケット仕様)

DVD

  •  リミットレス(ミュージック・ビデオ)
  •  アンブロークン(ミュージック・ビデオ)
  •  ドゥ・ホワット・ユー・キャン(ミュージック・ビデオ)

2020  通常版

2,500円+税。2020年10月2日(金)発売。

  • 日本盤ボーナス・トラック2曲収録。
  • 初回生産分にはジョン・ボン・ジョヴィの直筆サインが抽選で20名に当たる応募券を封入。

※収録曲は、デラックス盤のCDと同一内容。

Writer

THE RIVER編集部
THE RIVER編集部THE RIVER

THE RIVER編集部スタッフが選りすぐりの情報をお届けします。お問い合わせは info@theriver.jp まで。

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