「『ブレードランナー2049』は2Dワイドスクリーンで」映像監督が推奨

劇場における映画体験は、よりリッチなものに進化している。視界いっぱいに広がる巨大なIMAXスクリーンや、3D映像のみならず、揺れ動く座席や水しぶきなどの演出を盛り込んだ「4D」体験を謳う劇場も定着しつつある。

CG映像を多用したアクション/SF映画ほど、こうしたフォーマットとさぞ相性がよいだろう…と思いきや、『ブレードランナー2049』に限っては、その例にない。本作の撮影監督を務めたロジャー・ディーキンスが自身の運営するWebサイトのQ&Aコーナーで、『ブレードランナー2049』については2Dでの鑑賞を推奨しているのだ。

これは、サイト内でファンから寄せられた「『ブレードランナー2049』は2Dと3Dのどちらで観るべき?」との質問に答えたもの。そもそもロジャー氏は『ブレードランナー2049』を「2Dのワイド・スクリーン・フォーマットで撮影しました」と明かしている。

『ブレードランナー2049』のIMAXバージョンに、DMRプロセス(※)は用いていません。『007 スカイフォール』(2012)の仕上げの際に試したことがありましたがあまり好きになれず、『スカイフォール』のIMAX版では独自に変換しました。結果として皆さんにもご満足いただけました。」
※DMRプロセス:IMAXフィルム以外で撮影された映画をIMAX用にリマスターすること

『ブレードランナー2049』の鑑賞には2Dが推奨されるとして、スクリーンはIMAXの大画面を選ぶべきだろうか。HDR版を含む全てのバージョンの映像監修を行ったロジャー氏はこう答える。

私のオススメは、スタンダード2Dワイドスクリーン版ですね。」

 

なおこの問答の中でロジャー氏は、様々な投影規格についての持論も語っている。より豊かなコントラスト表現が可能なHDR(ハイダイナミックレンジ)については以下のように述べた。

「HDRは確かに投影システムとしては良いでしょうけど、注意点もあります。ブラックレベルが不自然に暗く、ハイライトが激しすぎて、フレーム内で何が重要なのかが見づらい。たとえば、イメージがHDR向けに調整されていないと、明るい窓に対した暗い表情などは見づらく、判別不能になってしまいます。」

また、「視聴システムとして問題を抱えているといえば、シルバースクリーンの使用かな」として、「シルバースクリーンに投影された映像は、中央のホットスポットから離れると彩度と濃度が不足してしまう。良い座席から観ればそう気にならないけど、座席によっては画質への妥協が必要です。3D映画が好きなら、受け入れなければならないものですね」とも書き込んでいる。

映画『ブレードランナー2049』は2017年10月27日公開。どのフォーマットで観ようとも、きっと素晴らしい映画体験が待っているにちがいない。映像監督の推奨するフォーマットでたっぷり楽しんだら、改めてIMAXスクリーンや3Dで観直すのも良いだろう。

Source:https://www.rogerdeakins.com/film-talk/blade-runner-2049-2d-or-3d/page-1/

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インド旅行中、たまたま現地新聞に写真を撮られて掲載されるというミラクルを起こしました。持ってる男。THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。

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