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ブラッド・ピット、自分のキャリアは「もうすぐ終わり」 ─ 俳優・製作者としての今後を語る

『アド・アストラ』ブラッド・ピット来日 ジャパンプレミア
© THE RIVER

ハリウッドを代表するトップスターのひとり、ブラッド・ピットがキャリアの“最後”について語った。1963年生まれのピットは今年で59歳、自らの活動をいかにして終えるのかを考えているという。

GQのロングインタビューに登場したピットは、自分のキャリアや“夢”について語る中で、「自分はもうすぐ終わりだ(on my last leg)と考えているんです」と述べている。「この最終学期はどんなものになるんだろう、僕自身はどんなものにしたいんだろうって」

1980年代後半に俳優としてデビューしたピットは、1990年代に入るや『テルマ&ルイーズ』(1991)や『リバー・ランズ・スルー・イット』(1992)『トゥルー・ロマンス』(1993)『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』(1994)などに出演。世界的スターとしての人気を確立し、『セブン』(1995)『12モンキーズ』(1995)『ファイト・クラブ』(1999)などの代表作に恵まれた。

近年は『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019)で自身初のアカデミー賞に輝いたピットは、作品の規模や役柄の大小にかかわらず、俳優としての活動を続けている。主演最新作『ブレット・トレイン』は久しぶりのアクション大作だが、『ラ・ラ・ランド』(2016)のデイミアン・チャゼル監督とのタッグとなる『バビロン(原題)』はハリウッド黄金期を描いた実話映画。かたや『ザ・ロストシティ』にはカメオ出演している。

またプロデューサーとしても、製作会社プランBを通じて精力的に活動。2022年にはアナ・デ・アルマスがマリリン・モンローを演じる『ブロンド』や、サラ・ポーリー監督の最新作『Women Talking(原題)』を控える。ピットは後者について「非常に深みのある映画で、この10年間に作られたどの映画にも劣らない」と発言。フィルムメーカーとしての自信をにじませた。

ピットが「自分はもうすぐ終わり」と語った真意がどこにあるのかはわからない。俳優業の引退を示唆するものとして解釈することもできるが、60歳を前にして、自身の生き方を純粋に考えるものだと見ることもできるだろう。いずれにせよピット自身の言葉を借りるなら、「最終学期」のために彼が新たな道筋を見つめていることは確かだ。

『イングロリアス・バスターズ』(2009)と『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』でピットと組んだクエンティン・タランティーノ監督は、ピットをロバート・レッドフォードやポール・ニューマン、スティーヴ・マックイーンと並ぶ「最後の映画スターのひとり」だと述べた。「彼はまるで異なる種類の人間で、それがいかなるものかを説明することはできない。星の光が輝くのを正確に説明できないように」。

Source: GQ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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