たった9語のメモから生まれた「ブレイキング・バッド」 ─ 「最悪のアイデアだ」とスタジオは酷評

大ヒット海外ドラマ「ブレイキング・バッド」(2008-2013)の生みの親であるヴィンス・ギリガンが、企画の原点となった“わずか9語”のメモについて明かした。
「ブレイキング・バッド」は、余命わずかと宣告された化学教師のウォルター・ホワイト(ブライアン・クランストン)が、家族に財産を残すため、元教え子のジェシー・ピンクマン(アーロン・ポール)と麻薬精製に手を出し、裏社会でのし上がっていく姿を描いたクライムドラマ。
平凡な男性教師を描いた名作『チップス先生さようなら』と、ブライアン・デ・パルマ監督の傑作ギャング映画を引用し、「チップス先生がスカーフェイスになる」が基本コンセプトとして知られる本作。米SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)にてギリガンが語ったところによると、当初の構想はたった9語のシンプルなものだったという。
「数年前、オフィスで古いメモ帳を見つけました。(『ブレイキング・バッド』の)本当に初期のアイデアが書かれたものです。アイデアがどこから来るのかは、誰にも分かりません。ただ、そこにはこう書いてあったんです。“善良な男が家族を救うために悪いことをする(Good guy does something bad to save his family)”と。」
この大まかな着想を、「高校の化学教師が家族を養うためにメタンフェタミンを製造する」物語へと具体化したギリガン。しかし、ソニー・ピクチャーズ・テレビジョンに企画を持ち込んだところ、当時の幹部から「今まで聞いた中で最悪のアイデアだ」と酷評されたという。「名誉のために言えば、彼はいい人で、のちに自分の間違いを認めてくれました」と付け加えている。
もっとも、ソニーは「ブレイキング・バッド」の企画を受け入れ、AMCネットワークが放送を担当。全5シーズンの間にエミー賞など数々の賞に輝き、米テレビ史に残る最高傑作と一つと評されている。完結後は、スピンオフ「ベター・コール・ソウル」(2015-2022)と映画『エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE』(2019)も製作された。
なお、HBOから企画を断られた話も有名で、ギリガンいわく「人生で最悪の会議の一つ」だったとのこと。今回も当時を振り返り、HBOの幹部たちが企画に対して「無関心の有害なガンマ線」を放っていたと語っている。
▼ 「ブレイキング・バッド」の記事
Source: The Hollywood Reporter






























