「ブレイキング・バッド」がCMで復活、ウォルター&ジェシー&トゥコ登場 ─ 再演は「これが最後ではないかもしれない」とブライアン・クランストン

「ブレイキング・バッド」をテーマにした、米スナック菓子メーカー・Popcorners(ポップコーナーズ)のスーパーボウルCMが公開となった。
「ブレイキング・バッド」クリエイターのヴィンス・ギリガンが同CMの脚本・監督を務め、ウォルター役ブライアン・クランストン、ジェシー役アーロン・ポール、トゥコ役レイモンド・クルスが登場。懐かしの名ゼリフを用いながら、シーズン1のシーンをユーモアたっぷりに再現している。
米Entertainment Weeklyのインタビューでは、クランストンがCM撮影の裏話や今後のウォルター役再演について語った。
「ブレイキング・バッド」は、高校の科学教師ウォルター・ホワイトが元生徒のジェシー・ピンクマンと手を組み、ドラッグの精製と販売に手を染めていく物語だ。公開されたCMでは、RV車内でウォルターが調理したノンフライスナックにジェシーが感激し、「いい取引相手を知っている」と話す。
すると舞台は砂漠に移り、麻薬密売の元締め・トゥコが登場。ウォルターが名ゼリフ「私の名は?(Say my name)」をもじって「この名は?」と言うと、トゥコが「ポップコーナーズ!」と叫ぶ。試食したトゥコは製品の素晴らしさに感激し、「Tight! Tight!」というお馴染みのセリフを発動。興奮気味で7種類のフレーバーを出すよう命令する。狂気に満ちたトゥコの姿を見たウォルター&ジェシーは、シーズン1フィナーレと同様に不安げな表情を見せるのであった。
同CMの撮影に関して、Entertainment Weeklyに裏話を語ったクランストン。「ブレイキング・バッド」撮影時とは異なり、純粋に楽しみながら撮影できたという。
「面白いことに、『ブレイキング・バッド』を約7年やっている間、ただ単に楽しむという機会があまりありませんでした。緊張感の高い番組でしたからね。今回は違いました。3日間、お互いにただ笑いあって楽しみながら、私たちにとって大きな意味を持つ衣装を身につけることができたんです。」
また、同CMではウォルターの「基本的な科学の理論だ(It’s just basic chemistry)」やジェシーの「取引相手を知っている(I know just the guy to talk to)」、トゥコの「大金を稼ごうぜ(We’re gonna make a lot of money together)」といったお馴染みのセリフが用いられている。クランストンによると、オリジナル版のセリフの言い方やポーズといった細かいデティールまでが再現されているという。
「(CMでアレンジした)新しいセリフと合わせるために、各場面の映像を用意してもらいました。ヴィンス(・ギリガン)だけでなく、私たちにとっても“僕はあそこに座っていた。僕は半身を向けていた。彼は前かがみになっていた”と確認することが重要だったんです。その瞬間をいかに丁寧に再現するかということを、真剣に考えていました。」
なお、クランストンとポールはシリーズ終了後も、映画『エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE』(2019)やスピンオフ「ベター・コール・ソウル」シーズン6でそれぞれのキャラクターを再演してきた。クランストンによると、ウォルターを演じるのは必ずしも同CMが最後というわけではなさそうだ。今後の再演の可能性について、次のように語った。
「(シリーズ最終回の撮影時に)あのキャラクターを演じるのは、あれが最後になると思っていました。その後、『エル・カミーノ』の映画で再び機会があり、“ああ、これが最後ではないかもしれない”と思うようになったんです。だから、”これが最後 “と言うのはやめました。ひょっとしたら可能性はあるかもしれない。運命に任せようと思います。」
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Source:Entertainment Weekly