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ブリー・ラーソン、『キャプテン・マーベル』撮影前に『アベンジャーズ4』参加していた ― 脚本家が製作の裏側語る

©THE RIVER

2019年、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に登場する新ヒーローといえば、『ルーム』(2015)のブリー・ラーソン演じるキャロル・ダンバース/キャプテン・マーベルだ。単独映画『キャプテン・マーベル』での初登場を経て、すでに彼女は『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』にも参戦することが明かされている。

ところが年に数本の映画を発表しているMCUの舞台裏では、つねに複数の作品が同時に製作されている状況だ。そこでは公開順と製作順が逆になってしまうケースもあるようで……キャプテン・マーベルの場合、後から公開される『アベンジャーズ』第4作を先に撮影することになったという。
映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の脚本を執筆したスティーブン・マクフィーリー&クリストファー・マルクスが、米Colliderのインタビューにて『キャプテン・マーベル』チームとの連携を語った。

マクフィーリーはキャプテン・マーベルを描くにあたって、「スパイダーマンやブラックパンサーの時と同じ状況に置かれた」と語っている。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で、二人の脚本家はピーター・パーカー/スパイダーマンとティ・チャラ/ブラックパンサーの“初登場”を担ったのだ。
しかしキャプテン・マーベルが『シビル・ウォー』のケースと異なるのは、あくまで『アベンジャーズ』第4作は撮影時期だけが早かったということ。彼女の“初登場”は、そのあとに撮影される『キャプテン・マーベル』なのである。

ブリー・ラーソンは『キャプテン・マーベル』を撮る前に、(『アベンジャーズ4』の)出演シーンを撮ることになっていました。どんなことを決めたのかはお話しできないんですが、ライアン・フレックとアンナ・ボーデン(編注:『キャプテン・マーベル』監督)とはきっちり話し合いましたよ。僕らが製作を始めた時、彼らはまだいなかったわけですけど(笑)。こちらの作品でうまく成立する、しかも彼らの映画を台無しにしない、そういうものを用意しようとしましたね。」

もっとも『キャプテン・マーベル』と『アベンジャーズ』第4作の間にある課題は撮影順だけではない。前者の舞台となるのは1990年代だが、後者は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』から繋がる現代の物語なのである。この時間のギャップがどんな意味を持っているのかはわからないが、製作チームの連携には『ブラックパンサー』(2018)以上の難しさがあったのではないだろうか。

ちなみに『アベンジャーズ』第4作は2018年秋に再撮影が予定されている。その頃には『キャプテン・マーベル』も作品の全体像がさらにくっきりと見えているはずなので、そのタイミングで再び調整が加えられることにもなるだろう。いわゆるシリーズ映画ではない、ユニバースならではの他に類を見ない製作スタイルはこうした部分にも現れているのだ。

映画『キャプテン・マーベル』は2019年3月8日、『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』は2019年4月26日(金)公開予定。

Source: Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。