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『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に登場する数々の時計、脚本家のこだわりがあった

バック・トゥ・ザ・フューチャー
(c) 2020 Universal Studios. All Rights Reserved.

SF映画の金字塔『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズは、「時間」という作品のテーマにちなんだ演出で幕を開ける。“ドク”ことエメット・ブラウン博士(クリストファー・ブラウン)の部屋に置かれた大量の時計が順々に映し出されるのだ。

「バック・トゥ・ザ・フューチャーの日」として知られる10月21日、第1作公開から35年が経った記念すべきタイミングで、脚本家のボブ・ゲイルが米The Hollywood Reporterのインタビューに登場。脚本を執筆したゲイルは、第1作冒頭で登場した一部の時計に対して、自分自身や監督を務めたロバート・ゼメキスの過去から着想を得たこだわりを持っていたようだ。

「フィリックス・ザ・キャットの時計とか、私たち(ゲイルとゼメキス)が指定して用意してもらった時計があります。鳩時計は少なくとも1つは必要でしたね。」

フィリックス・ザ・キャットといえば、1919年に生み出された黒猫モチーフのキャラクター。プロ野球チーム、ニューヨーク・ヤンキースの公式キャラクターになったり、アメリカ海軍航空隊のマークにデザインされたりと、アメリカ全土で高い人気を誇った。日本では、ガムの包み紙でおなじみだろう。

ゲイルもゼメキスも、フィリックスの時計を子どもの頃に愛用していたようで、「1950年代にすごく人気だったんです」とゲイルは振り返っている。「時計を集めていた人だったら誰でも1つ以上は持っていたでしょうね。常にはっきり動くので完璧な時計でした」。

時計が象徴的なシーンといえば、第1作終盤にも登場。マーティを1985年の未来に送り届ける場所に選ばれたビルバレー裁判所の時計台だ。この時計台から落下しそうになったドクのシーンは、主人公が高層ビルの時計の針にぶら下がっている場面が象徴的な『ロイドの要心無用』(1923)が着想元なのだとか。「あれはやっておかなきゃって思っていました」とゲイルは明かしている。

ちなみに、本シリーズには日本を代表する時計メーカーの時計も。主人公マーティ・マクフライが左手首に付けている腕時計こそ、カシオ計算機が開発した「Calculator」と呼ばれる計算機付き腕時計なのだ。その近未来的なデザインが作風にぴったりマッチしたカシオの腕時計、果たしてどのような背景で採用されたのだろう…。

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Source: The Hollywood Reporter

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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