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カミラ・カベロ版『シンデレラ』フェアリーゴッドマザー役にLGBTQ黒人男優を起用 ─ 「POSE/ポーズ」でエミー賞受賞、継母役は『アナ雪』エルサ女優が交渉中

ビリー・ポーター
Adriana M. Barraza/WENN.com 写真:ゼータ イメージ

大ヒット曲「ハバナ(Havana)」やショーン・メンデスとの合作「セニョリータ(Señorita)」などで知られる、シンガーソングライターのカミラ・カベロ主演の新映画版『シンデレラ(原題:Cinderella)』に、フェアリーゴッドマザー役として「POSE/ポーズ」(2018-)のビリー・ポーターが出演交渉中であることがわかった。米The Hollywood Reporterなどが報じている。

カミラ・カベロ版『シンデレラ』は、おなじみウォルト・ディズニーではなく、米ソニー・ピクチャーズ製作により、おなじみの物語を「現代的に再創造する」作品。フェアリーゴッドマザーはシンデレラを助ける魔法使いの妖精で、「ビビディ・バビディ・ブー」の呪文でカボチャの馬車を用意し、シンデレラに美しいドレスを着せ、そしてガラスの靴を履かせる。2015年のディズニー実写映画版ではヘレナ・ボナム=カーターが演じ、ティム・バートン作品を思わせるエキセントリックなアプローチで新解釈を示していた。

このたびフェアリーゴッドマザー役への出演交渉に入っているビリー・ポーターは、2013年に舞台『キンキー・ブーツ』のローラ役でトニー賞の主演男優賞に輝くなど、数々の舞台作品で活躍し、2019年9月には「POSE/ポーズ」の演技を評価され、第71回エミー賞のドラマ部門で主演男優賞を受賞した。同性愛者を公言している俳優がエミー賞に輝いたのはビリーが初めてで、これは業界における重要な動きとして捉えられている。こうした流れの中、『シンデレラ』チームがビリーをあえてフェアリーゴッドマザー役に起用した、その狙いとはいかに。

本作の原案・製作は人気コメディアン兼俳優のジェームズ・コーデンが務めており、監督は全米大ヒットコメディ『ブロッカーズ』(2018)を手がけたケイ・キャノンが担当。過去に『ピッチ・パーフェクト』シリーズの脚本を手がけてきたほか、いくつものテレビドラマを手がけてきた才能だ。カミラ・カベロは劇中の音楽にも参加し、歌声も披露するという。

また今回の『シンデレラ』には、意地悪な継母のトレメイン夫人役で『アナと雪の女王』シリーズのエルサ役で知られるイディナ・メンゼルが出演交渉に入っているとのこと。2015年版ではケイト・ブランシェットが演じていた役どころだが、こちらも“あえて”ディズニー・プリンセス女優を継母役に起用するという狙いかも……などと考えるのは、もしかして穿った見方だろうか。

カミラ・カベロ主演版『シンデレラ(原題:Cinderella)』は2021年2月5日に米国公開予定。撮影準備は2019年秋に開始されるという。

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Sources: THR, Deadline(1, 2

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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