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ヘンリー・カヴィル、MeToo運動に関する発言が波紋 ─ 謝罪文を発表へ

Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/19509955158

#MeToo運動を受けて、女性への接し方に影響はあったか、と尋ねられて「特にないと思います」と答えるカヴィルだが、これより危うい発言が続くことになる。

誰だって、ライトに照らされたら、”わかったわかった、そう言われるなら、そうなんだろう”となる(=認めざるを得なくなる)でしょう。」

一連の話題に触れるにあたって「慎重にならなければいけない」と弁えながら、カヴィルは自身の恋愛観について語る。「社会環境における男女の駆け引きには文脈があり、それは許容されるもの」で、「男性が女性を追うというのは素晴らしいことだと思います。これが伝統的なアプローチの仕方で、素敵だと思います。女性というのは、求められ、追われるべきだと思う。でも、多分僕の考えが古風なんでしょうね」と持論を展開する。

最も波紋を呼んだのが、次の発言である。「男が女を追いかける」という構図を好むカヴィルは、#MeToo運動によって女性への積極性を失った旨を、ぶっきらぼうな言葉で答えている。

「一定のルールが出来てしまうと、難しいものがあると思う。そうなってしまうと、“彼女に話しかけるのも嫌だな、レイプ犯とか何とか言われそうで”、なんて思ってしまう。”もういいや、元カノでも呼んで、あの頃の関係に戻ろう。うまくいくわけないけど”って。」

カヴィルは、「僕も公の目に晒される立場なので、あえて危険な状況に陥るわけにはいかない。もし僕が誰かと(男女の仲として)遊んでも、そこからどうなるかなんて分からないでしょう?」と続ける。記事は、カヴィルが今は女性を追いかける気になれない理由として、「投獄されたくないからかな?」という極論的な言葉と共に取材部分を終えている。

批判の声

この発言が、Twitterを中心に様々な意見を呼んだ。「強姦を助長している」「ヘンリー・カヴィルは”うっかり”レイプしない方法を見つけるまで、デートをするな」などの声が上がる中、最も話題を呼んだのがHelen Price氏による一連のツイートだ。

「これはひどい。レイプ犯と呼ばれたくないなら、レイプをしなければ良いだけでは。
ときどき男性が、自分たちを#MeToo運動の犠牲者であるように仕立てようとするけど、馬鹿馬鹿しい。
女性にアプローチして相手に嫌がられたり危険が生じるようなことがあるんだったら、自分の行動を見直すべきでしょ。一部の男がやってきたハラスメントが招いた結果に泣き言を言うのはおかしい。
#MeToo運動のせいで、”男性が女性と話せなくなった”とかなんとか言って、話を逸らすのはやめて。礼儀正しくデートに誘うこととセクハラの区別がつかないんだったら、あんた相当ヤバいよ。

「意図ではなかった」謝罪へ

筆者は、ヘンリー・カヴィルの一連の発言について擁護も批判もするつもりはない。しかし、同インタビューの開始と共に発せられたというカヴィルの次の発言を見逃すわけにはいかない。カヴィルは、世に出された自分のインタビューを自分でも読むのかと尋ねられ、こう答えたという。

「気にしないほうが良いでしょう。文字にされた言葉の多くは、元々の意図と大きく違うものですよ。

皮肉なように思われるが、記事への批判意見が広まるとカヴィルは、やはり「私の意図ではなかった」として、代理人を通じて次の謝罪文を発表した

「私の#MeToo運動に対する考え方についての記事への反応を見て、混乱と誤解を招いてしまいましたことをお詫び申し上げます。このような無神経さは、私の意図するところではありませんでした。これを踏まえまして、それが友情であろうとも、仕事上の関係であろうとも、あるいは特別な関係であろうとも、常に女性に対して最大級の敬意を払ってきましたし、これからもそうであるということ、ここに明確にお伝えしたいと思います。
どのような形であれ、無礼をはたらくつもりはありません。今回の経験は、編集の自由における文脈やニュアンスについて学ぶ貴重な機会となりました。今後は、自分の立場を明確に示したいと思います。この話題は非常に重要なものであり、全面的に支持したい所存です。」

Source:GQ,Bustle
Eyecatch Image:Photo by Gage Skidmore

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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