『エターナル・サンシャイン』チャーリー・カウフマン、HBO製作のドラマシリーズを開発中 ─ IQが低下してしまう感染症が広がる世界を描く

『マルコヴィッチの穴』(1999)『エターナル・サンシャイン』(2004)などの脚本家として知られる鬼才チャーリー・カウフマンが、米HBO製作ドラマシリーズ(タイトル未定)の企画開発を進めていることがわかった。1シーズン限りのリミテッドシリーズとして製作される本作の原作となるのは、作家アーサー・ハーツォグによるSF小説『IQ 83(原題)』だ。
1978年に発表された原作小説『IQ 83』は、ジェームズ・ヒーリー博士率いる科学者集団が、DNA実験に失敗したところから展開される物語。実験の失敗を皮切りに、IQが徐々に低下してしまう感染症が拡散されてしまう。そこで、ヒーリー博士は自分自身が感染する前に、感染症の治療薬を開発することになるが……。
米Colliderのインタビューに登場したチャーリー・カウフマンは今後について、「現在は、ウイルスによって引き起こされる愚行を描くHBOシリーズを開発中ですよ。私が執筆した脚本が基になっており、『IQ 83』という小説が原作です」と明かした。カウフマンによると、実現するか否かは不透明のようだが、新型コロナウイルスが蔓延する世界と共鳴する要素に惹かれているようだ。「私たちが生きている世界と重なる部分があるので、非常に興味深いですね。その概念を探求して、一種のメタファーとして取り入れたいです」。
なお、2014年には同原作を基に、チャーリー・カウフマン脚本で、スティーヴ・カレル主演、パラマウント・ピクチャーズ製作で映画化とも報じられたことがあったが、その後の状況については不明だ。ちなみに、カウフマンは本作の他、芥川賞作家・小川洋子による小説『密やかな結晶』(講談社文庫)の脚色も検討している。
Source:Collider