【インタビュー】「glee/グリー」サム役コード・オーバーストリートが語るミュージシャンとしての成長と価値観 ─ 「日本が大好きなのでツアーに行きたい」

──いよいよ日本で公式のデビューを迎えますね。おめでとうございます。(コードも画面越しに拍手)
遂にですよ。日本に戻る準備は出来ています。待ち遠しいです。
──最後に日本を訪れたのはいつですか?
2017年11月です。2年半前ですね。その時は大阪、名古屋、東京に行きました。京都にも行きたかったんですけど行けなくて。日本は大好きです。僕の兄と、義理の兄弟が一緒にいて、僕の親友も後から来ました。なんとその親友は富士山で彼女にプロポーズしたんです。
──え!?成功したんですか?
「イエス」と答えてましたよ。富士山のおかげで上手くいったみたいです(笑)。
──それはめでたいですね。ところで、デビュー曲「Summertime」についてお聞きしたいのですが、この曲は1980年代のテイストを帯びていますが、80年代とは何か特別な思い入れがあるんでしょうか?
もちろんです。僕は80年代に生まれましたし、マレットヘアーとかジージャンが大好きでした。僕が小さい頃、両親は昔の曲しか流さなかったので、1950年代から80年代の曲を聴いて育ちました。確かちょうどそれくらいの時代にエレクトロニックが持ち込まれたので、これまで聴いたことのない音で実験できるようになって。これも僕が80年代が大好きな理由なんです。当時の人は自分の感覚やピアノで(音楽に)手を加えて、微調整して(曲を)作っていて、何もかもが合成されてるみたいでした。歌い方についてもみんな実験的で、まさに新しいタイプの音楽って感じでしたね。だから80年代が大好きなんです。
──公開されている「Summertime」のビジュアライザーを拝見しましたが、昔の映像がとても80年代っぽかったです。若い頃のブラッド・ピットもいましたし。ブラッド・ピットは日本人にとってもイメージしやすいと思いました。この昔の映像を使うというアイデアはあなたが考えたのでしょうか?
ブラッド・ピッドはイメージを沸かせるのに簡単ですよね。これは僕が考えました。ちょうど自主隔離が始まったくらいの時でしたから。(ビデオを)ヴィンテージっぽくしたくて、そしたらYouTubeに「Eight minutes abs」っていう昔の80年代の映像があったんです。ローラースケートの映像とかも見ていました。本当はビーチに行って、ローラースケートで追いかけっこみたいなこととか、夏にするようなことをやりたかったんですけど、曲を出した時にちょうどロックダウンになっちゃって。撮影も出来なくなってしまったので、やりたかったことと同じエネルギーとかバイブスを持つような映像を使ったんです。
──もし自主隔離が無かったらミュージックビデオを撮ることになっていたんですね。
そうなんです。もし無かったら、ビーチでクレイジーなパーティを開いて皆で飲んで、楽しい時間を過ごしていたでしょうね。
──あなたが主催した自主隔離中のセッション動画を拝見しました。とても心温まるもので元気が出ました。これはどういう経緯で始まったのでしょうか?
僕たちは何もすることが出来ない状況で家にいなきゃいけませんでした。だから特に皆が塞ぎ込んだ気持ちの時に、今の自分に出来ることって言ったら、人を笑顔にしたり、元気づけたりすることだと思ったんですよ。音楽の本質って人にシェアすることですし。なので、皆さんの気分が沈んでいる時に、今起きていることをちょっとでも忘れさせてあげられたらと思いました。
──これからも続けるつもりですか?
外出するくらい勇敢なカメラマンを探せたらですかね(笑)。
──そうですね(笑)。6月にはロサンゼルスとナッシュビルでコンサートを予定していましたよね?これはどうなりましたか?
今の状況もあってキャンセルになってしまったんです。
──そうなんですね…。今は大変な時期ですが、今後アメリカだけじゃなく、日本とか他の国でのツアーを考えていますか?
もし日本でツアーが出来るんだったら、日本に引っ越してフルタイムでやりたいですよ(笑)。
──ぜひ、お待ちしてます。
日本が大好きなので実現できたら楽しいでしょうね。日本に行って1ヶ月ぶっ通しでツアー出来たら最高です。
俳優としてのコード・オーバーストリート、「glee/グリー」から学んだこと
難しい質問ですね。両方で成功している人は多くないですから。ジャレッド・レトは成功した1人ですね。マライア・キャリーとかも華々しく成功したと思います(笑)。僕は、俳優だったらロバート・デュヴァルとかブラッド・ピットが大好きでしたね。ミュージシャンについてはさっき話したような影響を受けました。両方を上手にできる人ってめったにいないんでね。ドワイト・ヨアカムをご存知ですか?彼はカントリー歌手なんですけど、素晴らしい俳優でもあって。これは珍しい例ですよ。ケビン・コスナーとか『フォレスト・ガンプ/一期一会』でダン中尉を演じたゲイリー・シニーズもバンドをしてますね。(ミュージシャンと俳優を)両方やるのは結構珍しいことですよ。
──俳優の仕事に戻ってきたいですか?