ソー役クリス・ヘムズワース『シビル・ウォー』欠席が決まって「クビになった」と勘違いしていた

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)において、ソーを演じるクリス・ヘムズワースはなくてはならない人物だ。
2011年『マイティ・ソー』をきっかけに、ハリウッドのトップスターへの仲間入りを果たしたクリスは、その後も活躍の幅を広げ続けて、2016年『ゴーストバスターズ』などではそのユーモアセンスを存分に披露。『マイティ・ソー バトルロイヤル』を手がけるタイカ・ワイティティ監督にもそうした魅力を高く評価され、同作でもそうしたセンスをいかんなく発揮しているという。もちろんシリアスな局面で見せる表情、その心理表現の繊細さは、『マイティ・ソー』シリーズを観た者ならばよく知るところだろう。仮に『マイティ・ソー』を観たことがなくても、『アベンジャーズ』シリーズでの活躍を見ればその存在がいかに重要か十分理解できるはずだ。MCUでクリス・ヘムズワースの地位は超安泰、のはずである。
しかしクリス本人は、意外にもそうは考えていなかったのかもしれない。エンターテインメント・ウィークリー誌に掲載されたインタビューで、クリスは『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016年)に出演しないと知った際の感想をこう振り返っている。
「マジで? 俺たちクビなの?」
『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』は、ファンの間で“アベンジャーズ2.5”と呼ばれることすらあったほどの作品である。『アベンジャーズ』に出演するメンバーはほとんど登場、おまけにスパイダーマン、アントマン、ブラックパンサーといった顔ぶれも加わったオールスターキャストだったのだ……ソーとハルクを除いては。
「“マジで? 俺たちクビなの?”って思ったよ。そしたらマーベルがすぐに安心させてくれたんだ。“いや、君たちは自分たちの旅を続けるんだ。そのためにこの映画(『シビル・ウォー』)には出られないんだよ”ってさ。でも、完璧だと分かったよ。別の作品ではできなかったような、マジで全然違うことができたからね」
ここでクリスが話しているのは、言わずもがなソーとハルクの“ロードムービー”になるといわれている『マイティ・ソー バトルロイヤル』のことだ。ソー vs ハルク、という構図だけなら『シビル・ウォー』を彷彿とさせるが、なにせ監督のワイティティはシチュエーション・コメディの名手である……。
もちろんクリスはMCUをクビになるどころか、“『シビル・ウォー』の時にソーは何をしていたのか?”という設定の短編映像「チーム・ソー」に出演して話題をかっさらい、一部のファンからは新作への懸念が噴出するほどの爆笑を獲っていた。『シビル・ウォー』登場メンバーがあまりにシリアスすぎた反動とはいえ、なぜか『シビル・ウォー』を欠席したことで株が上がる結果となった印象だ。
もちろん、これからもクリスがソー役をクビになることはきっとないだろう。クリス側から出演を辞退することがない限り、おそらく彼はソー役を演じつづけることになるはずだ。
ところで『マイティ・ソー バトルロイヤル』は、『マイティ・ソー』シリーズとしては4年ぶりの新作となる。クリスがソー役をクビになる想像をしたファンはあまりいないだろうが、第2作『ダーク・ワールド』の微妙な仕上がりに第3作の製作を不安視したファンは多少いるかもしれない。待ちに待った『マイティ・ソー』最新作で、“MCUになくてはならない存在”クリス・ヘムズワースはどんな演技を見せてくれるのだろうか。
『マイティ・ソー バトルロイヤル』は2017年11月3日、日米同時公開。
Source: http://screenrant.com/thor-ragnarok-chris-hemsworth-civil-war/