米映画館チェーン、大規模閉鎖に突入 ─ 国内第1位~第3位の企業がすべて休業、4,000館に影響

全米第3位の規模を誇る大手映画館チェーン「Cinemark」が、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響を受けて休業に入ることがわかった。これをもって、全米第1位~第3位の映画館企業すべてが自社のスクリーンを一時閉鎖することになる。米Deadlineなどが報じた。
発表によると、Cinemarkは2020年3月18日(米国時間)から全米345館を休業するとのこと。これに先がけては、政府が国民に対し、10人以上の参加する集会を開かないよう求めており、第1位のAMC、第2位のRegal Cinemasなどが休業を発表していた。Cinemarkの再オープン日は未定で、マーク・ゾラディCEOによれば、今後は政府や各州の専門機関による発表を注視するとのこと。「再び映画をお楽しみいただける時を楽しみにしています」との声明も発表されている。
米ニューヨーク市とロサンゼルス市は、3月17日(現地時間)午前9時から全映画館を閉鎖。ロサンゼルスにおいて、閉鎖は3月31日の深夜まで継続される。AMCは17日から全米630館を6~12週間にわたって閉鎖しており、Regalも同日から全米542館の無期休業に入った。米国の映画館チェーンAlamo Drafthouse、カナダの大手チェーンであるCineplex OdeonとLandmark Cinemasも休業を決定しており、北米で休業に入る映画館は4,000館におよぶ見込みだ。
Cinemarkの休業発表に先がけて、ディズニー/マーベル・スタジオは『ブラック・ウィドウ』の米国公開延期を発表していた。すでに世界各国では、実写版『ムーラン』や『ニュー・ミュータンツ(原題:The New Mutants)』『クワイエット・プレイス PART II』『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』『ピーターラビット2/バーナバスの誘惑』が公開延期となっている。米国における新公開日が発表されていない作品に関しては、大手映画館チェーンの営業再開時期も大きなポイントとなるだろう。