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いきなりクロスオーバー「シタデル」を仕掛けるジョー・ルッソ&ショーランナー「少なくとも3シーズンやる」 ─ 日本版アイデアも「いいね」

ドラマ「シタデル」ショーランナーとプロデューサーにインタビュー

『アベンジャーズ』『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のアンソニー&ジョー・ルッソが仕掛ける、全く新しいグローバル・フランチャイズ「シタデル」がついにやってくる。映画並のスリリングなアクションが描かれるスパイドラマを、アメリカ版、イタリア版、そしてインド版を同時に製作して相互にリンクさせるという前代未聞の意欲作。マーベル映画のような「ユニバース展開」「クロスオーバー」を最初から見越して製作されるということだ。

8年前、シタデルは崩壊した。全人類の安全と安心を守ることを使命とする独立したグローバルスパイ機関だったが、世界を陰から操る強大なシンジケート、マンティコアの工作員によって破壊されたのだ。この戦いでシタデルのエリート捜査官メイソン・ケイン(リチャード・マッデン)とナディア・シン(プリヤンカー・チョープラー・ジョナス)は辛くも命は取り留めたが記憶を無くしてしまう。それ以来、彼らは自分の過去を知らずに新しい人生を歩んでいる。

しかしある夜、メイソンはシタデルの元同僚バーナード・オリック(スタンリー・トゥッチ)に追われる。バーナードはマンティコアが新たな世界秩序を築くのを阻止するためにメイソンの力を借りようとしたのだ。やがてメイソンはかつてのパートナー、ナディアを探し出し、彼らはマンティコアの陰謀を阻止するために世界中を駆け巡る。秘密と嘘、そして危険な愛に悩まされながら──。

この第一弾となるシリーズが、2023年4月28日よりPrime Videoにて独占配信。THE RIVERでは、製作総指揮を手掛けたジョー・ルッソと、ショーランナーのデイヴィット・ウェイルに単独ビデオインタビュー。やりとり内容は以下にも書き起こした。ドラマを観る前にも、観ながらでもお楽しみいただきたい。

「シタデル」製作総指揮ジョー・ルッソ&ショーランナー デイヴィッド・ウェイル 動画インタビュー

──これまで多くのIPがユニバース型のフランチャイズ展開を試みてきましたが、MCUのような成功例は稀です。シーズン1のリリース前からグローバル展開するのはリスクがあったのでは。なぜ最初からフランチャイズにしたのですか?ジョー、MCUでの経験は活きると思いますか?

ジョー:本作はオリジナル作品です。MCUはコミックという原作がありました。ゼロから少しずつ作り上げる本作の方が難しい。オリジナルのIPを作るということだけでも、とんでもなく壮大で野心的な話ですが、「シタデル 」ではさらに、同時に3つのドラマを海外マーケットで展開する。各地のアーティストが物語を作るんです。これまで私が行った中でも、最も野心的な仕事です。

ある時、インドやイタリアからも大勢を集めて、大部屋で本作の企画を説明したことがありました。これはアメリカのドラマで、イタリア版とインド版も同時に撮影して、全部が繋がるんですと。このストーリーのために、巨大なライターズルームに多様なアーティストたちが集まっていたあの光景は、私も経験のしたことのない、誇らしいものとなりました。こういう形でリスクを選んだことや、サポートできたことに満足しています。

デイヴィッド:僕もすごく面白いと思います。通常、IPに基づいて映画やドラマを一つ作ってみて、うまく行けばユニバースを拡大させることになるわけです。でも、「シタデル」はアメリカ版がストーリーの一部という形。最初にリリースされるものではあるけれど、これが単体ってわけではないんです。

まさにジョーが言ったように、世界中で絡み合うストーリーを同時に作る。だから、全体を見ていく必要があるんです。観客は「シタデル」アメリカ版を観て、来年にはイタリア版やインド版も配信されます。別のシリーズも観ていくと、スパイ組織「シタデル 」を取り巻く巨大な神話を楽しめるようになります。全部を観る必要はないですが、全部観れば知られざる秘密や背景、紆余曲折がわかる。「全部観てよかった」と思っていただけるはずです。

──『アベンジャーズ』のようにクロスオーバーするのですか?

デイヴィッド:クロスオーバーしますよ!その劇中では過去や未来も描いていくのですが、そこでキャラクターたちが衝突します。例えばアメリカ版のキャラクターの誰かがインド版に出て、その過去の出自が明かされるかもしれないし、イタリア版でスタンリー・トゥッチが演じるバーナード・オーリックが登場して、数年前にイタリアのエージェントに接触したことが後の大惨事につながっていた……ということが語られるかもしれない。アメリカ版のキャラクターたちが各国版にも参入するんです。そして、各国版のキャラクターたちもアメリカ版に絡んできますよ。

──シーズン2も製作意向ということです。今ある構想を全て描くには、全部で何シーズン必要ですか?

ジョー:シーズン2はまだ正式には確定していないのですが、今あるストーリーを全てやるには、数シーズンは必要ですね。何シーズンかと言われると難しいですが、そうですね、最低でも3シーズンかな。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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