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いきなりクロスオーバー「シタデル」を仕掛けるジョー・ルッソ&ショーランナー「少なくとも3シーズンやる」 ─ 日本版アイデアも「いいね」

ドラマ「シタデル」ショーランナーとプロデューサーにインタビュー

──日本版を作るというのはどうですか?

デイヴィッド:おぉー、是非やりたいですね。

ジョー:そうだね。今作では、全世界が遊び場になるから楽しい。様々な文化を織り交ぜていけば、このドラマはもっと成長して、どんどん面白いものになっていく。様々な文化に光を当てられるのです。エージェントたちは、各地の文化によって作られるようなもので、各地の文化を表す存在になるんです。覇権争いを描くドラマでは、物語のスケールを大きくすることでリスクが高まっていき、そのため説得力が生まれるのです。

──イタリア版やインド版では、大多数の視聴者は字幕で観ることになる?

ジョー:そうです。現地の言語でやります。

──そうした決断は、数年前までは下されなかったかもしれません。でも近年では、より国際的な映画やドラマが楽しまれるようになりましたよね。

デイヴィッド:素晴らしいですよね。『パラサイト』も(アカデミー賞)作品賞を取りましたからね。「イカゲーム」も最高でした。

ジョー:「ペーパー・ハウス」もそうです。大ブレイクした作品を見ていくと、観客は言語に関係なくオリジナルの物語を求めているんだなとわかります。そこが重要だと思っていて、つまり今の観客は、良いストーリーのためだったら字幕を読むことも受け入れているんですよね。今までは、そんなことはなかったと思います。

──スパイものは過去にいくつもありましたが、まだ語られていないストーリーや要素があるなら、「シタデル」ではどんなものを取り扱いますか?

ジョー:素晴らしい質問ですね。主に二つあって、ひとつは主役となるスパイが二人組だということ。通常、少なくともアメリカのスパイものでは、主に白人、西洋人が描かれてきました。でも本作では、ナディア・シーン役をプリヤンカー・チョープラー・ジョナスが演じています。彼女がシーズン1のストーリーやアクションの大部分を牽引します。ユニークな二人組スパイを中心に据えたのが新鮮だと思います。

もう一つは、話が戻ってしまいますが、国際的なストーリーに仕上げているということです。アメリカ人のライターやフィルムメーカー、プロデューサーが「インド版とイタリア版はどうする?」と考えるのではなく、実際に素晴らしい才能を持ったイタリアやインド現地のクリエーター、役者、フィルムメーカーと協業しました。できれば、さらに各国でこれを展開したい。各地の人たちに独自のストーリーを語ってもらい、そこで我々はサポートに徹しているのです。


「シタデル」
© Amazon Studios

全6話となる「シタデル」は2023年4月28日よりPrime Videoにて独占配信。初回は第1話・第2話の同時配信となり、以降は5月26日まで毎週金曜日に新エピソードが追加される。

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Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。