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『君の名前で僕を呼んで』続編、主人公エリオの涙で始まる ─ 監督が冒頭の構想明かす

君の名前で僕を呼んで
©Frenesy, La Cinefacture

昨年、2018年に日本で公開された映画を語るうえで、『君の名前で僕を呼んで』(2017)を外すことはできない。17歳の少年エリオ・パールマンと、大学教授であるエリオの父親に教わるオリヴァーの、北イタリアでのひと夏の出来事を描いた本作は、公開されるや世界中の映画ファンの心を射止めた。

本作のルカ・グァダニーノ監督は、作品の公開直後から続編を製作したいという意思を公の場で語ってきた。エリオ役のティモシー・シャラメ、オリヴァー役のアーミー・ハマーも、同じく続編への出演を希望するコメントを口にしているのだ。そしてこのたび、グァダニーノ監督は、いよいよ続編の冒頭シーンに関する構想を語っている。

この記事には、映画『君の名前で僕を呼んで』のネタバレが含まれています。

続編の物語、エリオの涙から始まる

グァダニーノ監督は、現在構想されている『君の名前で僕を呼んで』の続編となる映画について、「続編という呼び方は好きじゃないんです、彼らの物語は“周期(サイクル)”だから」と述べている。

「エリオやオリヴァー、パールマン一家の人生はどうなっていくのかと自問しているんです。彼らはクレマ(編注:前作の舞台となった街)の近くで過ごすべきなのか、そうじゃないのか。僕は、過ごすべきじゃないと思っています。」

Bad Tasteのインタビューにて、グァダニーノ監督は続編の構想を明らかにした。

続編はパリを舞台とする物語で、エリオが泣いている場面から始まります。そして、光が彼の目に差し込んでいる。つまり私たちは、“まだエリオは暖炉の前にいるんだろうか?”と考えたんですよ。答えは“ノー”。彼が泣いているのは、1980年代の素晴らしい映画の結末を観ているから。ポール・ヴェキアリの傑作『Once More(原題)』(1988)です。このことはキャラクターにぴったり一致しています。エリオはポール・ヴェキアリの映画を愛しているんです、彼みたいに憂鬱な気分の映画だから。」

前作『君の名前で僕を呼んで』の物語は、オリヴァーが自身の婚約を電話で告げることで終わりを迎える。作品は、暖炉に向かいながら涙を流すエリオを捉えたショットで幕を閉じるのだ。グァダニーノ監督は、続編の冒頭を前作のラストに重ねながら、さらに長い時間を経たエリオの姿を映し出そうと考えているのだろう。

また監督が言及した『Once More』は、フランス映画として初めてエイズを扱った作品で、妻のいる男が自分は同性愛者だと気づき、男性との恋に落ちる物語である。グァダニーノ監督は続編でHIV・エイズというテーマに取り組む意向であることも明らかにしていることから、複数の共通点をもつ『Once More』を劇中に使用するものとみられる。

『君の名前で僕を呼んで』続編には、前作の脚本を執筆したジェームズ・アイヴォリーは再登板しない意向。なおグァダニーノ監督は、『胸騒ぎのシチリア』(2015)『サスペリア』(2019年1月25日公開)でタッグを組んだ女優ダコタ・ジョンソンをオリヴァーの妻役で起用したいとの意思を示している。

映画『君の名前で僕を呼んで』Blu-ray&DVDは発売中。

Sources: Bad Taste, The Playlist, SR

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条として、海外の映画・ドラマを中心に執筆しています。日本国内の映画やアニメーションも大好きです。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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