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『ハリー・ポッターと賢者の石』監督、完結編『死の秘宝』で復帰する意向だった

ハリー・ポッター
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大人気ファンタジー小説『ハリー・ポッター』シリーズをスクリーンに移植し、世界的な大ヒットに導いたキーパーソンといえば、第1作『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)と第2作『ハリー・ポッターと秘密の部屋』(2002)を手がけたクリス・コロンバス監督だ。この人物なくして映画版『ハリー・ポッター』は生まれなかったわけだが、自らが再び監督を務めることはなかった。

しかし米Colliderでは、コロンバス監督がシリーズの完結編『ハリー・ポッターと死の秘宝』(2010-2011)で復帰する意向だったことが語られている。監督いわく、シリーズを離れたのちも「最後の2本には復帰したいとずっと考えていた」というのだ。

もっとも監督は『賢者の石』の撮影中、世界的ベストセラーを映画化するというプレッシャーに押しつぶされそうになったことも明かしている。「失敗したら全てが台無しになる」「不安で怯えていました。最初の2週間は毎日、クビにされるだろうなと覚悟していた」。そんなコロンバス監督が、のちに最終作への復帰を考えたのは『秘密の部屋』の手応えにもあったとみられる。

コロンバス監督によると、『秘密の部屋』の撮影は『賢者の石』よりも落ち着いて取り組むことができたそう。理由は『賢者の石』の試写での評判が良かったこと、そして『秘密の部屋』の撮影が『賢者の石』公開の3日後に始まったために、撮影しながら前作の大ヒットを確認できたこと。「少し安心しつつあって、(前作より)ずいぶん楽しめましたね。ちょっとリラックスできたし、自分のスタイルも取り入れることができました」。

それでもコロンバスは、第3作『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)では監督の座を離れてプロデューサーに専念し、同作をもってシリーズを去っている。2007年の取材では、『秘密の部屋』に全身全霊を注いだため、2年半にわたって子どもたちと夕食をともに過ごせなかったことから、「家族との時間を過ごしたい」と考え、別の監督にバトンを渡すことにしたと語っていた。

コロンバスに代わってシリーズの監督を務めたのは、『アズカバンの囚人』のアルフォンソ・キュアロン、『炎のゴブレット』(2005)のマイク・ニューウェル、そして『不死鳥の騎士団』(2007)以降の全作品を担当したデイビッド・イェーツだ。コロンバスが希望した完結編もイェーツが撮ることになったが、現在のコロンバスは「イェーツがシリーズに残ると決断してくれて、それで一番良かったと思う」と話している。「僕は、特に一番最後の作品(『死の秘宝 PART2』)が大好きなんですよ。非常によくできた映画だと思います」。

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Sources: Collider, BBC

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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