『死霊館』へそ曲がり男のスピンオフ映画、実現ならず ─ ジェームズ・ワンがお蔵入りを認める

ジェームズ・ワンが手がける人気ホラー映画、『死霊館』シリーズのスピンオフとして長らく企画されてきた『The Crooked Man(原題)』の企画がお蔵入りとなったことがわかった。ワン自身がInstagramにて認めた。
『The Crooked Man』はシリーズ第2作『死霊館 エンフィールド事件』(2016)に初登場した“へそ曲がり男”を主人公とするダークなおとぎ話となる予定で、2017年6月に企画が正式発表されていた。へそ曲がり男は悪魔のシスター・ヴァラクに操られていた長身の幽霊で、演じるハビエル・ボテットのパフォーマンスも含めて注目を浴びたが、当時はヴァラクの人気が高く、ワーナー・ブラザースは『死霊館のシスター』(2018)の製作を優先していたのである。
このたび、ワンは『死霊館 エンフィールド事件』当時の撮影風景を投稿し、「へそ曲がり男を演じたハビエル・ボテットの動きはほとんど超常現象のようで、CGだと思い込む人もいました。スローモーションで撮影し、逆再生するという昔ながらの撮影トリックです」と記した。「残念ながら、このキャラクターのスピンオフは実現しません。僕にコントロールできることではないのです。だけど、もしかするといつの日か」。
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『死霊館』シリーズのプロデューサーであるワンが「僕にコントロールできることではない」と書いている以上、おそらく『The Crooked Man』の企画頓挫がスタジオ側の判断だろう。お蔵入りの決定が下された時期は不明だが、現在、新企業ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのデヴィッド・ザスラフCEOらが既存の企画の仕分けを進めているため、その過程で見送りが決まった可能性もある。『死霊館』は大ヒットシリーズだが、その上をゆく『ハリー・ポッター』から誕生した『ファンタスティック・ビースト』シリーズさえも続編企画は存在しないというのだ。
もっとも、『死霊館』ユニバースは今後も拡大していく構え。2023年9月には『死霊館のシスター』の続編映画『The Nun 2(原題)』が米国公開されるほか、先日はメインシリーズ『死霊館』の第4作も企画が始動したと報じられたばかり。たとえ単独映画でなくとも、へそ曲がり男がいずれ『死霊館』の世界に戻ってくることも考えられる。