『クリード3』、『はじめの一歩』に影響を受けたとマイケル・B・ジョーダンが公言

『ロッキー』新章、『クリード』最新作『クリード3(原題)』は、なんと日本のボクシング漫画のアニメ版『はじめの一歩』に影響を受けているらしい。クリード役で主演・監督のマイケル・B・ジョーダンが米/Filmで語っている。
「『はじめの一歩』のようなボクシングアニメでは、リングの上のキャラクターが、心の中の声を語るところがすごく好きなんです。ドニー(主人公アドニス)とダミアン(本作の相手選手)の両者の心の旅を見せる上ですごく重要なことで、そのインスピレーションをくれたのは間違いなくアニメです。」
ジョーダンが言うように、『はじめの一歩』アニメではリングで試合中のキャラクターが、その瞬間の心情をナレーション的に語るのが特徴的だ。試合の状況や、キャラクターの内なる感情や闘志、作戦などが説明・解説され、視聴者はリングの上で何が起こっているかが理解できるようになる。
『クリード』シリーズのようなボクシング題材の実写映画では試合シーンにおいて、リングサイドの実況キャスターや解説者、各選手のセコンドが試合状況を代弁することが多い。キャラクター心情をドラマチックに語らせる『はじめの一歩』のようなアニメアプローチが取り入れられるとなると、『クリード3』はこれまでと違った臨場感が楽しめそうだ。本作ではジョーダン自ら監督を務めているので、彼ならではのアニメ的な演出が他にも見られるかもしれない。
ちなみに『はじめの一歩』の主人公、幕之内一歩には「努力したものが全て報われるとは限らん。しかし、成功した者は皆すべからく努力しておる」の名言で知られるセコンド鴨川源二がいるが、アドニス・クリードのセコンド役ロッキー・バルボア(シルベスター・スタローン)は本作には登場しない見込み。この最新作では、ロッキー、そしてアポロの意志と魂を受け継ぎ、栄光と名誉、愛する家族を手に入れたアドニス・クリードの新たな物語が展開する。
本作で対戦するのは、アドニスの前に18年ぶりにボクサーとして姿を現した、最高の親友にして家族のように一緒に育ったダミアン・アンダーソン(ジョナサン・メジャース)。ある事件をきっかけに刑務所に入り、何もかも奪われたダミアンは、彼だけでなく、彼が愛する者すべてに牙を向けはじめる。実はアドニスの栄光の影には、誰にも言えない過去が隠されていたのだった。
過去と向き合いリング上での決着を決意するアドニス。対するのは、かつての自分自身。逃れられない運命を背負い、すべてをかけて立ち向かう。果たしてチャンプを継ぐ男は、未来を切り開くことが出来るのか。
ところで、マイケル・B・ジョーダンが『はじめの一歩』を観ていたことは驚くべきことではない。ジョーダンは日本アニメやオタクカルチャーの大ファンで、『クリード 炎の宿敵』(2018)のトレーニングシーンでは「ドラゴンボールZ」の影響があったことも公言している。好きなアニメキャラクターは悟空とナルトで、「本物の男だ」と認めたことがある。
『クリード3(原題)』は2023年、全国劇場公開。
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