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デヴィッド・クローネンバーグ監督新作は「人間が肉体的苦痛を感じなくなった世界が舞台」─ クリステン・スチュワート&ヴィゴ・モーテンセンらの役柄判明

デヴィッド・クローネンバーグ&ウィゴ・モーテンセン&レア・セドゥ&クリステン・スチュワート
Photo by Alan Langford https://commons.wikimedia.org/wiki/File:David_Cronenberg_2012-03-08.jpg | nicolas genin https://commons.wikimedia.org/wiki/File:L%C3%A9a_Seydoux_66%C3%A8me_Festival_de_Venise_(Mostra).jpg | Joost Pauwels https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Viggo_Mortensen_B_(2020).jpg | Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/6998777719 | Remixed by THE RIVER

『ザ・フライ』(1986)『クラッシュ』(1996)などの鬼才、デヴィッド・クローネンバーグ監督による待望の最新作『Crimes of the Future(原題)』は、“人間が進化して肉体的苦痛を感じなくなった世界が舞台となる”ようだ。

デヴィッド・クローネンバーグ監督にとって本作は、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』(2014)以来の監督作であり、『イグジステンズ』(1999)ぶりのオリジナル脚本。キャリア初期の頃に監督は、『クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立』(1970)といった同題名の作品を製作しているが、本作は続編でもセルフリメイクというわけでもない。もっとも、“未来の犯罪”という題材的共通点はあるという本作。そのあらすじは以下の通り。

「人類が人工的な環境に適応することを学んでいる近未来を舞台にした作品。この進化は人間を自然な状態から変容させて、生物学的構造を変化させるというもの。トランスヒューマニズム(編注:超人間主義=新しい科学技術を用いて、生物学的限界を超越しようとする思想)の可能性を受け入れる者もいれば、それを取り締まろうとする者もいる。いずれにしても、『加速進化症候群(Accelerated Evolution Syndrome)』は急速に広まっている状況だ。

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パフォーマンス・アーティストであるソウル・テンサーは、加速進化症候群を受け入れ、自分の体に本来は存在し得ない臓器・器官を作り出すことに成功。パートナーのカプリスと共に、その奇妙な臓器を取り除くパフォーマンスをやりとげ、サブカルチャーや政府からの注目を浴びる。しかし、その注目が高まるにつれて、テンサーはさらに過激で観客を驚愕させるようなパフォーマンスをしなければならなくなる。」

さすがはクローネンバーグ監督というべき独特の世界観だが、このたびキャストのひとりであるクリステン・スチュワートがさらに詳細な設定を明かしている。Screen Dailyにてスチュワートは、「人間が進化して肉体的苦痛を感じなくなった世界が舞台です。セックスは大きな変化を遂げており、新たな芸術として臓器が成長しています」と説明。“セックス”が意味する言葉が性別なのか性行為なのかは不明だ。そしてあらすじに明記されている臓器についても触れており、ストーリーやテーマとして重要な役割を果たす存在なのかもしれない。

共演者には、ヴィゴ・モーテンセンレア・セドゥらが名を連ねている。ふたりのキャラクターについてスチュワートは、「有名なパフォーマンス・アーティストを、ヴィゴ・モーテンセンが演じています。そのパートナーをレア・セドゥが演じていて、タトゥーを臓器に入れて展示しています」と説明。“そのパフォーマンス・アーティストに魅了される役”を演じるのが、スチュワートだという。

本作の撮影はすでに終了済みで、現在は編集作業の段階。Documentのインタビューにてクローネンバーグ監督は、スチュワートがキャラクターに息を吹き込む姿に衝撃を受けたことを明かしている。既報によると本作は、5月までの完成を目処に編集作業を進めているとのことで、カンヌ国際映画祭への出品を視野に入れているようだ。8年ぶりとなる監督最新作に期待が高まるばかりである。

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Source: Screen Daily , Document

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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