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デヴィッド・クローネンバーグ最新作『Crimes of the Future』、強烈すぎる特報映像が米公開 ─ ヴィゴ・モーテンセン&レア・セドゥら共演

https://youtu.be/QVX7df79BNo

『ザ・フライ』(1986)『クラッシュ』(1996)などで知られる巨匠監督、デヴィッド・クローネンバーグによる世界待望の最新作『Crimes of the Future(原題)』より、ティザー映像が米国公開された。第75回カンヌ国際映画祭、コンペティション部門に正式出品されたことでも話題の一作だ。

デヴィッド・クローネンバーグにとって本作は、『マップ・トゥ・ザ・スターズ』(2014)以来の監督作であり、『イグジステンズ』(1999)ぶりのオリジナル脚本。79歳となった監督だが、どうやらその鬼才ぶりは健在のようだ。ティザー映像に記載されているあらすじは、「人類が人工的な環境に適応していくと、身体は新たな変化や突然変異を遂げる」というもの。まずは、過去に伝えられていた概要から紹介したい。

「人類が人工的な環境に適応することを学んでいる近未来を舞台にした作品。この進化は人間を自然な状態から変容させて、生物学的構造を変化させるというもの。トランスヒューマニズム(編注:超人間主義=新しい科学技術を用いて、生物学的限界を超越しようとする思想)の可能性を受け入れる者もいれば、それを取り締まろうとする者もいる。いずれにしても、『加速進化症候群(Accelerated Evolution Syndrome)』は急速に広まっている状況だ。

パフォーマンス・アーティストであるソウル・テンサーは、加速進化症候群を受け入れ、自分の体に本来は存在し得ない臓器・器官を作り出すことに成功。パートナーのカプリスと共に、その奇妙な臓器を取り除くパフォーマンスをやりとげ、サブカルチャーや政府からの注目を浴びる。しかし、その注目が高まるにつれてソウルは、さらに過激で観客を驚愕させるようなパフォーマンスをしなければならなくなる。」

ソウル・テンサーを演じるのは、『ヒストリー・オブ・バイオレンス』(2005)や『イースタン・プロミス』、『危険なメソッド』(2011)につづくクローネンバーグとのコラボレーションとなるヴィゴ・モーテンセン。そのパートナーのカプリスをレア・セドゥが担当。国立臓器登録局の調査員ティムリンをクリステン・スチュワートが演じる。ティムリンがソウルとカプリスの動きを執拗に追うと、そこで謎の集団の存在が明らかになっていく。彼らの使命は、ソウルの名声を利用して、さらなる人類の進化に光を当てることだった。

このたび公開された映像では、不安を煽る重低音が鳴り響く中、異様にも頭の天辺に耳が生えた男が目や口を縫われたり、トイレのゴミ箱らしきものを豪快に食べる少年だったりと、不気味すぎる人体実験を受ける者たちの強烈な姿が次々と映し出されていく。まさしく、クローネンバーグらしさ全開の奇天烈かつ恐ろしい物語となりそうだ。

ちなみにクローネンバーグは、キャリア初期の頃には、『クライム・オブ・ザ・フューチャー/未来犯罪の確立』(1970)といった同題名作を手掛けているが、その続編でもセルフリメイクでもないという。もっとも、“未来の犯罪”という題材的共通点はあるとのことだ。

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映画『Crimes of the Future(原題)』は、カンヌ国際映画祭(2022年5月17日〜28日開催)の初上映後、6月より米国公開予定。

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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