『クライ・マッチョ』少年ラフォ役エドゥアルド・ミネット、クリント・イーストウッドから教わった「今この瞬間を楽しむこと」【インタビュー】

クリント・イーストウッド最新作にして、今だからこそ描ける集大成的作品『クライ・マッチョ』が、2022年1月14日より日本公開となる。
イーストウッドの監督デビューから50年目・40作目というアニバーサリー作品。映画人としても、そして人間としても熟練したイーストウッドだからこそ語ることのできる「本当の強さ」を描く本作の魂は、イーストウッド作品と共に生きてきた長年のファンにはもちろんのこと、若い世代にも響くことだろう。
そんな本作でイーストウッドが共に旅をする相棒は、13歳の少年ラフォ。イーストウッドが演じる孤独な老人マイクの元雇主から、メキシコより連れ戻して欲しいと依頼された少年だ。若さ故に、単純な「強さ」に拘ろうとするラフォに、マイクは真の強さを教えていく。
この少年を演じた新星エドゥアルド・ミネットが、THE RIVERの単独インタビューに登場。本作が長編映画デビュー作となったミネットに、憧れの巨匠イーストウッドといきなり共演したことについてや、撮影舞台裏エピソードなどを聞いた。ときに素の一面も覗かせるミネット君とのトークをどうぞ。

『クライ・マッチョ』ラフォ役エドゥアルド・ミネット インタビュー
──こんにちは!はじめまして。ミネットさんは、今はどちらにいらっしゃるんですか?
こんにちは!僕は今、ニューメキシコ州のアルバカーキにいます。そちらは?
──僕たちは、東京にいます。来たことはありますか?
ないんです。でも東京には行ってみたい。僕の家族や両親が、東京は文化がすごく良い、モダンな街だって言っていて。できれば来年(2022年)にでも行ってみたいなぁ。
──ミネットさんは、まだ俳優としてのキャリア初期ということになると思いますが、早くもクリント・イーストウッドという映画界のレジェンドと共演してしまいましたね。しかも、本作はあなたにとって初の長編映画、初のアメリカ映画ですよね?
そうなんです!メキシコ映画に端役で出演したことはありましたが、『クライ・マッチョ』は僕にとって初の大作映画でした。僕に言えることは、クリント・イーストウッドの映画に出られるなんて、ただただ光栄だということです。素晴らしいストーリーがあって、僕の母国であるメキシコのカルチャーも語られていて。クリント・イーストウッドというビッグ・レジェンドの隣にいられて、本当に光栄です。すごく幸せですし、撮影も楽しかった。ストーリーも、自分のキャラクターも大好きです。僕の初めての長編映画が、クリント・イーストウッドの『クライ・マッチョ』で本当に良かったです。

──撮影初日は緊張しました?
そうですね、初日はやっぱり(笑)。初日にクリントと顔合わせした時のことを覚えいます。「ヤバい!クリント・イーストウッドと一緒だ!レジェンドじゃん。どんな感じなんだろう……」ってね。でも製作のみなさんもクリントも、すごく気遣ってくださって。
クリントと会うだけでも緊張しましたけど、アメリカ映画に出るのも初めてだったので、勝手が分からなくて、「どんな風に進めるんだろう」って不安もありました。言葉も違いますし、異国のプロダクションですし。だから最初の何日かは、すごく緊張していました(笑)。でも撮影の間、皆さんにすごく気遣っていただけた。
──イーストウッド映画は、本作への出演が決定する前から観たことがありましたか?
はい!映画そのものが大好きで、『クライ・マッチョ』が決定する前からイーストウッド映画は観ていました。例えば『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)とか、“名無しの男”のようなマカロニ・ウエスタンも。『許されざる者』(1992)や『グラン・トリノ』(2008)もですね。本作の前から、イーストウッド作品の大ファンでした。
