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『クライ・マッチョ』少年ラフォ役エドゥアルド・ミネット、クリント・イーストウッドから教わった「今この瞬間を楽しむこと」【インタビュー】

クライ・マッチョ
© 2021 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

クリント・イーストウッド最新作にして、今だからこそ描ける集大成的作品『クライ・マッチョ』が、2022年1月14日より日本公開となる。

イーストウッドの監督デビューから50年目・40作目というアニバーサリー作品。映画人としても、そして人間としても熟練したイーストウッドだからこそ語ることのできる「本当の強さ」を描く本作の魂は、イーストウッド作品と共に生きてきた長年のファンにはもちろんのこと、若い世代にも響くことだろう。

そんな本作でイーストウッドが共に旅をする相棒は、13歳の少年ラフォ。イーストウッドが演じる孤独な老人マイクの元雇主から、メキシコより連れ戻して欲しいと依頼された少年だ。若さ故に、単純な「強さ」に拘ろうとするラフォに、マイクは真の強さを教えていく。

この少年を演じた新星エドゥアルド・ミネットが、THE RIVERの単独インタビューに登場。本作が長編映画デビュー作となったミネットに、憧れの巨匠イーストウッドといきなり共演したことについてや、撮影舞台裏エピソードなどを聞いた。ときに素の一面も覗かせるミネット君とのトークをどうぞ。

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『クライ・マッチョ』ラフォ役エドゥアルド・ミネット インタビュー

──こんにちは!はじめまして。ミネットさんは、今はどちらにいらっしゃるんですか?

こんにちは!僕は今、ニューメキシコ州のアルバカーキにいます。そちらは?

──僕たちは、東京にいます。来たことはありますか?

ないんです。でも東京には行ってみたい。僕の家族や両親が、東京は文化がすごく良い、モダンな街だって言っていて。できれば来年(2022年)にでも行ってみたいなぁ。

──ミネットさんは、まだ俳優としてのキャリア初期ということになると思いますが、早くもクリント・イーストウッドという映画界のレジェンドと共演してしまいましたね。しかも、本作はあなたにとって初の長編映画、初のアメリカ映画ですよね?

そうなんです!メキシコ映画に端役で出演したことはありましたが、『クライ・マッチョ』は僕にとって初の大作映画でした。僕に言えることは、クリント・イーストウッドの映画に出られるなんて、ただただ光栄だということです。素晴らしいストーリーがあって、僕の母国であるメキシコのカルチャーも語られていて。クリント・イーストウッドというビッグ・レジェンドの隣にいられて、本当に光栄です。すごく幸せですし、撮影も楽しかった。ストーリーも、自分のキャラクターも大好きです。僕の初めての長編映画が、クリント・イーストウッドの『クライ・マッチョ』で本当に良かったです。

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──撮影初日は緊張しました?

そうですね、初日はやっぱり(笑)。初日にクリントと顔合わせした時のことを覚えいます。「ヤバい!クリント・イーストウッドと一緒だ!レジェンドじゃん。どんな感じなんだろう……」ってね。でも製作のみなさんもクリントも、すごく気遣ってくださって。

クリントと会うだけでも緊張しましたけど、アメリカ映画に出るのも初めてだったので、勝手が分からなくて、「どんな風に進めるんだろう」って不安もありました。言葉も違いますし、異国のプロダクションですし。だから最初の何日かは、すごく緊張していました(笑)。でも撮影の間、皆さんにすごく気遣っていただけた。

──イーストウッド映画は、本作への出演が決定する前から観たことがありましたか?

はい!映画そのものが大好きで、『クライ・マッチョ』が決定する前からイーストウッド映画は観ていました。例えば『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)とか、“名無しの男”のようなマカロニ・ウエスタンも。『許されざる者』(1992)や『グラン・トリノ』(2008)もですね。本作の前から、イーストウッド作品の大ファンでした。

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──ミネットさんが演じた少年ラフォは、作中では母親からまるでモンスターかのように紹介されますよね。でも実際には、彼は居場所を求めていただけの、ただの子供だったと思います。それに劇中では、すごく子どもっぽい一面も見せていました。ああいう「子どもらしさ」「無邪気さ」というのは、意識して取り入れたのですか?

製作が始まって間もない頃、クリントに、「これは君のキャラクターだから、楽しみなさい」と言われました。撮影開始のひと月前から、メキシコで演技コーチと役作りは始めていたんですけど、映画で描かれた2人の関係性は、僕とクリントとで直接組み立てたものです。

おっしゃる通り、彼は劇中で「モンスター」とか何とか言われますが、実際は13歳の子どもですよね。ただ家族と一緒にいたかっただけの小さな子どもなんです。ラフォというキャラクターを作り上げるのは難しかったですが、「モンスター」なんかではなく、ただの子どもとして演じるように意識しました。

──この映画では、イーストウッド演じるマイクが「本当の強さとは何か?」という教えを説きます。ミネットさんは、現場でイーストウッドから個人的に教わったことはありましたか?

クリントと過ごした2ヶ月の間に、毎日たくさんのことを学びました。個人的には「その瞬間を楽しめ」ということを教えていただきました。

僕たちはよく、未来のことを気にしますよね。明日はどうしよう、今後の計画はどうしよう、って。あるいは過去のことも気にします。あぁ、こうしておけば良かったとか、あれができなかった、とか。でも、今のこの瞬間のことはあまり気に留めません。僕はクリントから、そんなことを学びました。彼はいつも、「今この瞬間」を、「今この人生」を楽しんでいるです。だから彼はいつも笑顔なんですね。「Enjoy the moment, enjoy the life(今を楽しめ、人生を楽しめ)」ということを学びました。

──この映画では、鶏も大事な“キャスト”ですよね。とあるシーンでは、イーストウッドの膝の上で鶏がのんびりくつろいでいて、一体どうやって鶏を手懐けたのだろうと驚きました。そもそも動物と一緒に演技をすることって、なかなか難しいんじゃないかと思うんですが。

鶏との共演は面白かったですね。現場には全部で11羽の鶏がいたので、マッチョ役は11羽ってことですね。確かに、簡単なことではありませんでした。犬ともまた違う。犬はいろいろなことができるけど、鶏はそういうわけじゃありませんから。

例えば、地面に降ろした鶏が僕の後ろを付いてくるというカットでは、付いてくるのは別の鶏に切り替わっています。それから、いつも抱いている鶏も、(カットによって)別の鶏になっています。

現場で鶏が手懐けられているのは、見ていて面白かったです。撮影の途中で鶏が鳴き出しちゃって、撮影が中断したこともありました(笑)。僕の膝の上に乗っているときに、ウンチされたこともあった(笑)。でも楽しかったですよ。

それにこの映画には、鶏の他にも馬や豚も出てきます。動物いっぱいで楽しかったな。乗馬も初体験だったので、レッスンを受けました。

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──今後はどんな映画に出てみたいですか?

いい質問ですね!映画の仕事で楽しいなと思うのは、ある時はドクターになったかと思えば、またある時はサッカー選手にもなれること。今後出てみたいのは、そうだなぁ、スリラーかな。サイコなやつとか、自分と精神的に繋がっていくようなキャラクターが好きなんです。うん、スリラーに出たいです。理解し難いような、クレイジーなキャラクターを演じてみたい。でも、キャラクターを作ること全般が好きだから、ドラマ作品でも、スリラーでも、コメディでも、なんでも!

──マーベルやDCみたいなスーパーヒーロー映画は好きですか?

はい!大好きです!メキシコ系のスーパーヒーローをやってみたいと思っています。マーベル映画でもDC映画でも、メキシカン・ヒーローが登場したら、すごく面白いものができると思います。

──スーパーヒーロー映画の中で好きな作品はありますか?

僕が好きなのは……いっぱいあるからなぁ……、うーん……。スパイダーマンかな!やっぱりスパイダーマンが好きです。光栄なことに、2020年にトム・ホランドにお会いしたんですよ。彼がメキシコに来られた時に、僕は『ビリー・エリオット』のミュージカルに出ていて、鑑賞しに来てくれたんです。僕のアイドル、トム・ホランドに会えるなんて最高でした。

それから、バットマンも小さい頃から大好きです。バットマンとスパイダーマンが大好きです。

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──クリント・イーストウッド以外で、尊敬する役者は誰ですか?

たくさんいますが……メキシコの人で言うなら、ディエゴ・ルナ。一緒に仕事をしてみたいです。それ以外ですと、ブラッドリー・クーパーは役者としても監督としても大好きです。あと、マイケル・B・ジョーダン。将来、共演出来たら嬉しいです。

──映画監督はどうですか?一緒に仕事をしてみたい映画監督は?

んーっと……、スティーブン・スピルバーグ。それからメル・ギブソンも大好き。ブラッドリー・クーパーも!

──ところで、ミネットさんのInstagramを拝見すると、ギターも弾くんですね!しかもギブソン社のアンバサダーもやられている。グリーン・デイの曲を弾いている動画もありましたが、オールディーズなリフを弾いている動画もたくさんアップされていますね。古いロックやブルースが好きなんですか?

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はい、音楽も大好きで。ギターで弾いていて楽しいのはブルースですね。ブルースとロックが好きです。ギブソン・ギターさんともお仕事をさせてもらっていますが、ご一緒できて本当に光栄です。音楽界で最も重要なブランドの一つですからね。2〜3週間前に、マイアミにあるギブソンのショールームにお邪魔してきたんですけど、すごく楽しかった。今後は、ミュージシャンとしてのキャリアも歩んでいきたいです。

──ありがとうございました!最後に、日本の観客へメッセージをお願いします。

『クライ・マッチョ』はストーリーも美しくて、「本当の強さとは何か?」という教えも込められています。人生において、笑うことの重要さも説かれます。メキシコの文化も学べる。今作でもまた、クリント・イーストウッドのカウボーイハットやブーツ姿が見られますよ。


映画『クライ・マッチョ』は、2021年1月14日(金)全国ロードショー。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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