クリント・イーストウッド主演・監督最新作『Cry Macho』米予告編 ─『グラン・トリノ』彷彿、少年との絆と「強さ」描く

ハリウッド界の巨匠、クリント・イーストウッドが監督・主演・製作を務める新作映画『Cry Macho(原題)』より、米国版予告編が公開された。『グラン・トリノ』(2008)や、『運び屋』(2018)を彷彿とさせる内容に注目だ。
91歳にして現役で活動しつづける巨匠が放つ最新作は、N・リチャード・ナッシュが1975年に出版した同名小説が原作。主人公のマイク・マイロ(クリント・イーストウッド)は、かつてロデオ界で大活躍していたが、馬の飼育に失敗したことから引退を余儀なくされた落ちぶれた男だ。「息子が厄介なことに巻き込まれている。メキシコから息子を脱出させてあげたいんだ」「俺に誘拐して来いと言っているのか?」「そうだ、とにかくここに連れて帰ってきてくれ」。公開された予告編では、マイクが元上司への借りを返すため、彼の息子の誘拐依頼を引き受ける様子が描かれている。
マイクはメキシコに向かい、その息子を無事に回収し、テキサスにいる元上司の元に送り届けることになる。しかし、その道中では予想外な困難がふたりの前に次々と立ちはだかる。一筋縄ではいかない旅の中で、マイクはさまざまな出会いや交流を経て、心を開きはじめ、少年との絆も深めていく。果たして、マイクは無事に少年を送り届けることは出来るのか……?
「あんたも、昔は強かったんだろ?Macho(男らしく)。」「いろいろとあったが、昔の話だ」。映像内では、タイトルにも込めれたMacho(男らしさ、たくましさ)について、年老いた立場から説くボイスオーバーも。イーストウッドによる、今こそ伝えたい思いの詰まった作品に仕上がっていそうだ。
マイクとともに旅する少年役を演じるのは若手俳優、エドアルド・ミネット。共演者にはほか、『コラテラル・ダメージ』(2002)ナタリア・トラヴェン、『スリング・ブレイド』(1996)ドワイト・ヨアカムらが名を連ねている。製作を務めるのは、『ミリオンダラー・ベイビー』(2004)アルバート・S・ラディや、『運び屋』『15時17分、パリ行き』(2018)ジェシカ・マイヤー&ティム・ムーアら。脚本は、『グラン・トリノ』などのニック・シェンクが、N・リチャード・ナッシュとともに執筆した。2021年9月17日より米国での劇場上映と同時に、HBO Maxでの配信が開始される。
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