Menu
(0)

Search

マーク・ラファロが巨大企業の隠蔽暴く、『ダーク・ウォーターズ』公開決定 ─ アン・ハサウェイ共演、トッド・ヘインズ監督作

© 2021 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

『アベンジャーズ』シリーズのブルース・バナー/ハルク役で知られるマーク・ラファロ主演、『キャロル』(2015)などのトッド・ヘインズ監督による映画『Dark Waters(原題)』が、『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』の邦題で、2021年12月17日(金)より全国公開されることが決定した。あわせてポスタービジュアルも到着している。

1998年、オハイオ州の名門法律事務所で働く企業弁護士ロブ・ビロットは思いがけない調査依頼を受ける。ウェストバージニア州パーカーズバーグで農場を営むウィルバー・テナントは、大手化学メーカー・デュポン社の工場廃棄物で土地を汚され、190頭もの牛を病死させられたというのだ。

さしたる確信もなく、廃棄物に関する資料開示を裁判所に求めたロブは、“PFOA”という謎めいた言葉から事態の深刻さに気づき始める。デュポン社は発ガン性のある有害物質を大気中や土壌に垂れ流し、その危険性を40年間も隠蔽していたのだ。やがてロブは住民7万人を原告団とする集団訴訟に踏み切るが、強大な権力と資金力を誇る巨大企業との法廷闘争は、真実を追い求めるロブを窮地に陥れていく……。

本企画は一本の新聞記事から始まった。2016年1月6日のニューヨーク・タイムズ紙に掲載されたその記事には、米ウェストバージニア州のコミュニティを蝕む環境汚染問題をめぐり、ひとりの弁護士が十数年にもわたって巨大企業との闘いを繰り広げてきた軌跡が綴られていたのである。環境活動家でもあるマーク・ラファロは、この驚くべき記事に心打たれ、プロデューサーを兼任して映画化に動き出した。ロブ・ビロット本人に取材するなど入念な役作りをこなし、静かな迫力をみなぎらせた渾身の演技を披露。ロブをスーパーヒーローでも聖人でもない生身の人間として体現し、観る者の深い共感を呼び起こす。

ラファロを盛り立てる共演者にもビッグネームが集結。『レ・ミゼラブル』(2012)でアカデミー賞助演女優賞に輝いたアン・ハサウェイがロブの最大の理解者である妻サラに扮し、『ミスティック・リバー』(2003)で同じくアカデミー賞助演男優賞を受賞したティム・ロビンスがロブの威厳ある上司タープを演じる。さらに『インデペンデンス・デイ』(1996)『ロスト・ハイウェイ』(1997)のビル・プルマンが、ロブの弁護団に加わるベテラン弁護士役で堂々の存在感を見せる。

監督のトッド・ヘインズは、ラファロから直々のオファーを快諾。カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された『ベルベット・ゴールドマイン』(1998)『キャロル』『ワンダーストラック』(2017)、アカデミー賞脚本賞にノミネートされた『エデンより彼方に』(2002)などで知られる鬼才が、実話に基づく社会派リーガル・ドラマという新境地に挑み、卓越した語り口で観る者を魅了する。人命さえ脅かす化学物質の存在が身近な恐怖として描かれる本作は、持続可能な社会の構築が求められる現代において必見の実録映画だ。

© 2021 STORYTELLER DISTRIBUTION CO., LLC.

公開されたポスタービジュアルには、ロブが真っ暗な部屋でひとつの明かりを灯し、膨大な資料を読み漁る姿が切り取られている。まるで巨大企業の闇に、ひとすじの光を見出すような、途方もない道のりを暗示しているかのようだ。「真実に光をあてるために どれだけのものを失う覚悟があるのか」。無謀とも思える巨大企業との闘いに挑んだ、ロブの苦難と葛藤が垣間見えるビジュアルとなっている。

『ダーク・ウォーターズ 巨大企業が恐れた男』は2021年12月17日(金)、TOHOシネマズシャンテほかロードショー。

Writer

アバター画像
THE RIVER編集部THE RIVER

THE RIVER編集部スタッフが選りすぐりの情報をお届けします。お問い合わせは info@theriver.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly