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『ローグ・ワン』にダース・シディアスが登場しない可能性が濃厚に イアン・マクダーミド「私は出てない」

スター・ウォーズ史上初のアナザー・ストーリーを描く実写映画として絶大な注目を集める映画『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』。気づけば3ヶ月後(!)の公開を控えながら未だに多くの謎に包まれた同作、ジン・アーソら反乱軍のメンバーのバックストーリーも気になるところだが、やはり注目は帝国側のヴィランの詳細だろう。

先日ようやく公開された第二弾予告編では、ラストにチラリと登場したダース・ベイダーに世界中のファンが狂乱した。『ローグ・ワン』で初登場となるヴィラン、オーソン・クレニック総督の存在も非常に気になるが、やはり絶対忘れてはいけないのが全ての黒幕、パルパティーンことダース・シディアスだ。

第一弾予告編ではシディアス今日の専属衛兵であるインペリアル・ガードが登場し、さらにその場面ではシス卿のようなシルエットの何者かが跪いている様子が描かれていることから、帝国軍とシスにおいて最高位にあたるシディアス卿の登場は当然のように考えられていた。そもそも『ローグ・ワン』のメインストーリーである「デス・スターの設計図を反乱軍が盗む」という、デス・スターそのものの製造発注者がシディアス卿なのだから、当然ストーリーにも絡んでくるだろうと考えるのは誰にとっても自然だろう。

 

https://theriver.jp/who-is-the-fooded-man-in-rogue-one/

ところがここにきて、ダース・シディアスが『ローグ・ワン』に登場しない、もし登場しても我々が想定する形ではない可能性が濃厚になった。そのソースとなるのは先日アムステルダムで開催されたコミコンでのインタビューだ。オリジナル、プリクエルでもダース・シディアスを演じ続けてきたイアン・マクダーミドはこの日のインタビューでこう語っている。

「『ローグ・ワン』が進行中ですね。私が言えることといえば…、皇帝は、私ではありません。私自身は今回の映画には登場しません。でも、ダース・ベイダーが登場するかもというのは聞いていますよ。」

この発言、あなたはどう捉えるだろう。もちろん”関係者”が公の話で喋れる内容は非常に厳しく・かつ細かく管理・統制されているのは想像できるので、イアン・マクダーミドも慎重に言葉を選んでいるだろう。だが残念ながら本人の言葉から推察できるのは、イアン・マクダーミドはローグ・ワンの撮影には参加していない、仮にローグワンにシディアス卿が登場したとしてもそれはイアン・マクダーミドが演じたものでなければ、彼のCGでもないということだ。

そう考えると謎が深まる。イアン・マクダーミドが演じたシディアス卿はスター・ウォーズの映画史における貢献度というかファンにとってのイメージも非常に強い。仮にシディアス卿が登場するとして、ディズニーが代役を用意する必要性が全く感じられない。また、本人もまだまだ現役バリバリだし、CGで再現するとかいう事も筋が通らない。

sidious

では、実際の姿での登場はなく、『帝国の逆襲』時のようにホログラム通信などでの登場に限られたとしよう。それでもまだ、ホログラムとして映しだされる姿は撮り下ろさなければならないはずだし、もし声だけでの登場だとしても、「皇帝は、私ではありません。」なんて言葉をわざわざ選ぶだろうか。

シディアス不在には意図があるかも

もし、あなたが『ローグ・ワン』の脚本を書くことになったとしよう。ストーリーを考えてくとき、どうしてシディアス卿の存在なししてこの物語を書こうと思うだろうか。
もちろんシディアス卿が登場しないというのは確定した話ではないが、本当に皇帝が不在になるのであれば、そこには何か意図があるはずだ。

それは新ヴィランであるオーソン・クレニックの存在を際だたせるためだという意見もある。確かに理にかなっている。クラシック三部作、プリクエル三部作はヴィランの人数が限られていてわかりやすい構図だった。6作を通じて、基本的にはシス卿とその弟子の二名がメインだった。(ジャバ・ザ・ハットやグリーヴァス将軍などもいたが。)
『フォースの覚醒』はどうだったか。カイロ・レンにハックス将軍、スノークといった三人のメイン・ヴィランが登場していた。スノークは今後の暗躍を匂わせる程度にかすめられていた。カイロ・レンは登場時間も多く掘り下げられたが、ハックス将軍については充分に描き切れていたとは言いがたい。あ、そういえばキャプテン・ファズマもいた。やはり『フォースの覚醒』はヴィランを詰め込みすぎていたかもしれない。

これに対し、ローグワンで登場が確定しているのはベイダーとオーソン・クレニック。そこにシディアス卿も登場したらどうなるか。マスク姿のベイダーと素顔のクレニックが二人そろって皇帝にペコペコする。これでは『フォースの覚醒』のカイロ・レン&ハックスと全く同じ構図になってしまう。
ディズニーとルーカス・フィルムはここを懸念し、あえてシディアス卿の存在を隠したのかもしれない。そうすれば新ヴィランであるクレニック総督の活躍をより描くことができる。どう考えてもクレニックが登場する映画作品は『ローグワン』のみになるわけだから、存在感をしっかり示しておきたい。
おまけにクレニックの上の立場であるダース・ベイダー単体としての威厳もより深まるということだろう。

いろいろと考察してきたが、ここに書いたことはすべて推察だ。もしかしたらイアン・マクダーミドの発言だってブラフな可能性もある。氏は「私は出ていない」と言っただけで、「パルパティーンは出ない」と言ったわけではない。

いずれにせよその謎は、12月16日に全て明らかになる。何せ相手は皇帝陛下だ。「シールド発生装置の場所をわざと教えてやったのだ」とほくそ笑んだ時と同じように、我々ファンを混乱させて楽しんでいるのかも。

Source:http://moviepilot.com/p/no-darth-sideous-in-rogue-one-good-news-for-orson-krennic/4072490
http://www.comicbookmovie.com/scifi_movies/star_wars/ian-mcdiarmid-confirms-no-emperor-palpatine-in-rogue-one-a-a144928

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。