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DC、エズラ・ミラーを「全力サポート」 ─ 『ザ・フラッシュ』死守の理由は

ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット
JUSTICE LEAGUE and all related characters and elements and trademarks of and (c) DC. Zack Snyder's Justice League (c) 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

DCユニバースが生まれ変わる。2023年公開予定の映画『ザ・フラッシュ』で旧シリーズをリセットし、新たなユニバースに移行させるという大胆な試みがなされようとしているのだ。

同作を巡っては、主演のエズラ・ミラーを取り巻く懸念があった。2022年に複数回逮捕され、有罪判決も下された件だ。『ウォールフラワー』(2012)などで演技派として注目を集めるも、すっかりお騒がせ俳優となったエズラに対して、『ザ・フラッシュ』への悪影響を不安視する声も多い。

ミラーが出演した『ファンタビ』シリーズで、離婚騒動に関する裁判があったジョニー・デップが早々に降板されたり(後に無罪を勝ち取る)、ヘンリー・カヴィルがスーパーマン役卒業を余儀なくされたりと、周囲での降板劇が相次いだこととも比較された。ここしばらく、言わば“損切り”には素早い動きを見せていたDC/米ワーナーは、なぜミラーをホールドし続けるのか?と一部で疑問視されているのだ。

エズラは回復に向けて完全にコミットしています。その過程を、我々は全力でサポートします」。DCスタジオ代表のピーター・サフランは米メディアにミラー支持の姿勢を話している。「時が来て、話し合いに相応しいと思えるタイミングになったら、今後どうするのが一番かを話し合うつもりです。でも現在は、回復に向けて完全に集中しているところです」。

ミラーは1月13日の裁判で罰金500ドルと1年間の保護観察処分を下された。騒動になってからは、精神科での治療に専念しているという。「ここ数ヶ月の会話の感じですと、かなり大きな進歩を遂げているように思います」と、サフランはミラーを信用する。

ジャスティス・リーグ
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米ワーナーにとって、『ザ・フラッシュ』は何がなんでも公開しなくてはならない作品だ。同作では高速ヒーローのフラッシュ/バリー・アレンがマルチバースの扉を開くとされる内容で、これをもって既存のDCシリーズはリセットされる。厳密には『ザ・フラッシュ』の後にも『アクアマン』続編と『ブルー・ビートル』の2作が旧ユニバース作品として残ってはいるのだが、事実上のシリーズ最終回、あるいは最終回への導入のような性質も大きいものと考えられる。

それゆえ、もしも『ザ・フラッシュ』が頓挫したり、大幅に作り変えられたりすると、全ての計画が崩れることにもなりかねない。今のDCにとって、本作は最重要作の一つとして死守すべきものなのだ。

ミラーにはスキャンダルがあったが、DC/ワーナーは本人の再起に作品の命運を賭けた。ジェームズ・ガンは本作を「ヒーロー映画史上最高の一作」と絶賛しており、実際にテスト試写でも高い評価が得られているとの声も漏れ聞こえる。純粋にシリーズ新作を楽しみに待つファンは、不安や心配を吹き飛ばすような良作に仕上がっていることに期待している。

『ザ・フラッシュ(原題)』は2023年6月16日、米公開予定。

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Source:Variey

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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