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『デッドプール』ティム・ミラー監督、続編を降板 ─ 理由はケーブル役のキャスティングか

映画『デッドプール』を手がけたティム・ミラー監督が、続編『デッドプール2(仮題)』を降板した。米Deadlineは、ミラー監督が降板するに至った理由は「ライアン・レイノルズ(主演)との創作上の相違」だと報じている。もっとも、20世紀フォックス社は今回の降板を好意的に受け入れているようだ。

じつは『デッドプール2』について、ミラー監督は20世紀フォックス社と正式な契約を交わしていなかった。あくまでミラー監督は、自身が続編を手がけるという方針にもとづいて脚本やその他の準備に取り組んでいたようだ。なおDeadline誌によれば、ミラー監督は20世紀フォックス社の手がけるSFスリラー『インフラックス(原題)』に参加するという。同企画は3部作になるとみられ、『猿の惑星:新世紀』のマーク・ボンバックが脚本を執筆中だ。

前作『デッドプール』が実現したのは、ミラー監督とライアン・レイノルズにより製作されたテスト映像の流出がきっかけだった。映像を観たコミックファンが映画化を熱望したほどのクオリティは、主演・監督のコンビによってこそ達成されたと考えていいだろう。いわばミラー監督は映画『デッドプール』最大のキーパーソンだったのである。

ミラー監督降板のニュースが報じられたあと、The Wrap誌は降板の理由を独自に入手している。真偽は定かではないが、『デッドプール2』の契約にあたり、レイノルズ側がキャスティング権やその他の“クリエイティブ・コントロール権”を要求したことで、創作の各プロセスに時間がかかるようになったという。

同誌が強調しているのは、『デッドプール2』に登場するとみられるケーブル役のキャスティングだ。この役にはドラマ『ブラッドライン』のカイル・チャンドラーが内定していると噂されていたが、ミラー監督はチャンドラーを推していたものの、レイノルズと20世紀フォックスが反対したという。もっとも、こちらも真相は不明だが……。なお今回のニュースが公になったあと、レイノルズは自身のTwitterにあるツイートを投稿している。

『デッドプール』次回作のクライマックスをどんな場所にすべきか、みんなのアイデアが必要だ。

しかし投稿を見たファンが「ミラー監督はこれが原因で降板したのでは?」などと憶測したことから、レイノルズはこのツイートをすぐに削除した。

『デッドプール2』でプロデューサーを務めるサイモン・キンバーグは、今年6月に「脚本作業は順調」だとして、「2017年初頭に撮影を開始したい」と話していた。しかし監督の降板によりスケジュールが変動する可能性は高いだろう。もっとも『デッドプール2』は公開日が発表されていないため、時間をかけて新しい監督を探せる状況だ。前作の高評価&大ヒットにより、続編を撮りたがる監督も多そうだが……。

sources: http://deadline.com/2016/10/deadpool-director-tim-miller-exits-sequel-ryan-reynolds-creative-disagreements-fox-1201841001/
http://www.thewrap.com/deadpool-director-tim-miller-exit-ryan-reynolds-creative-differences/
http://comicbook.com/2016/10/22/ryan-reynolds-asked-fans-for-input-on-next-deadpool-movie-/

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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