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『デッドプール3』、ストの影響でライアン・レイノルズがアドリブNGに

デッドプール
(C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

撮影が開始されたばかりの『デッドプール3』に危機が及んでいる。全米脚本家組合のストライキ中に製作開始を迎えたことで、ライアン・レイノルズが“アドリブ禁止”となる状況に陥っているというのだ。

『デッドプール3』は、旧20世紀FOXにて展開された『X-MEN』ユニバースの作品が初めてマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)に本格合流するとして注目の作品。このシリーズはコメディ要素が大きく、主演のレイノルズの即興による予測不可能なギャグシーンが一つの見どころとなっていた。

しかし『デッドプール3』では、脚本家がスタジオと締結している契約の都合で、スト期間中は脚本の内容に忠実に従う必要があるという。よってデッドプールは法的に脚本通りのセリフしか発せないこととなり、レイノルズ由来のグルーブ感を表現できなくなる。

本作の脚本は監督のショーン・レヴィをはじめ複数人がクレジットされており、レイノルズも共同執筆として参加。現在の条約では、脚本家ではない監督やプロデューサーが脚本に微調整を行うことができるとされるが、脚本家であるレイノルズはそれに当てはまらない。

この新作ではディズニー傘下のマーベル・スタジオの管轄となったことで、前2作のような過激で攻めたブラックジョークが薄まるのではないかと懸念されていた。一応のところR指定は保たれており、ショーン・レヴィ監督は相変わらずのハードコア路線になることを公言してはいるものの、性質上レイノルズが現場で投下するアドリブジョークに委ねられていたところも決して少なくないはずだ。

ストライキがいつ頃収束するかは、はっきりしていない。脚本家組合と映画製作者協会は7月上旬にも新たな協議に入ると見られている。うまくいけば速やかに条件合意に至る可能性もあるが、そうでなければ秋ごろまで長引くという見立ての方が有力視されている。

『デッドプール3』の撮影期間を3~4ヶ月と見れば、最後までスト期間と重複してしまうことに。スト明けに追加撮影を行い、そこでアドリブ有りの演技を行うという選択肢は残されているにせよ、少なくとも現在行われている主要撮影にストの影響が及ぶことは免れない。映画は2024年11月8日に米国公開予定だ。

Source:Collider,Vanity Fair,THR

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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