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ギレルモ・デル・トロ『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』断って後悔 ─ 「子供をひとり殺す」構想も

ギレルモ・デル・トロ
Photo by GuillemMedina https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Guillermo_del_Toro,_Festival_de_Sitges_2017.jpg

『ハリー・ポッター』映画シリーズ第3作『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』(2004)では、前2作を手掛けたクリス・コロンバス監督が降板し、代わりにアルフォンソ・キュアロンが手掛けている。本作の後には『ゼロ・グラビティ』(2013)や『ROMA/ローマ』(2018)などでも大きな注目を集める人物だ。

実はキュアロン監督の前には、別の有名監督も候補に挙がっていたことがある。『ヘルボーイ』(2004)や『パンズ・ラビリンス』(2006)などを手掛け、『シェイプ・オブ・ウォーター』(2017)ではアカデミー作品賞にも輝いたギレルモ・デル・トロ監督である。

オファーを受けた当時、原作小説は読破していたデル・トロ。ハリー・ポッターの物語については、チャールズ・ディケンズの名著『大いなる遺産』の主人公の孤児ピップのような、「もっと深くて、きしんでいて、腐食した」要素を見出していたという。ところが映画化された前2作『賢者の石』と『秘密の部屋』を観てみると、「明るくてハッピーでキラキラしていて、僕の関心は惹かなかった」。

結局、『アズカバンの囚人』を断ったデル・トロ。後になって本人は、監督を辞退したことを後悔している唯一の作品として、この『ハリー・ポッター』を挙げている

ちなみにデル・トロは、『アズカバンの囚人』監督に就任したアルフォンソ・キュアロンと話している時、キュアロンが「別にそんなに嬉しくないんだけどね。原作も読んだことないし、映画だって観たことないし」と豪語したことに激昂。「君はなんて嫌な奴なんだ。このクソ傲慢野郎め!」「今すぐ本屋に行って、原作を買って読め。読み終わったら、すぐに僕に電話してこい!」と言いつけたという

この“お叱り”のおかげでキュアロンは本屋に走り、『ハリー・ポッター』原作小説に魅了され、『アズカバンの囚人』を「シリーズ最高傑作」と言わしめるほどの評判作に仕上げることができたのだ。

ダークさを求めていたため『アズカバンの囚人』を辞退したデル・トロだが、キュアロン監督が完成させた映画を観て「不気味でダークになってきているじゃないか」と考えを改めた。「もし(オファーが)また戻ってきたら、ぜひ検討したい」と話している

実際のところ、現在までにデル・トロが手掛けた『ハリー・ポッター』魔法ワールド作品はないが、もし出来るとしたらどんな内容になるだろう?デル・トロは2006年時点で、「ハリー・ポッターの子供達のひとりを殺す」という恐ろしい願望を話していたことがある。本当にダークなハリー・ポッターになりそうだ……。

デル・トロお怒りエピソード

Source:IndieWire,Business Insider,CinemaBlend

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THE RIVER編集部THE RIVER

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