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ジョニー・デップ、『ファンタビ』解雇を語る ─ 「辞任してほしいと言われた」「ふざけんな」

ジョニー・デップ
Harald Krichel https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Johnny_Depp-2757.jpg Remixed by THE RIVER

元妻アンバー・ハードとの泥沼裁判を経て、現在ハリウッド復帰を果たしつつあるジョニー・デップが、途中降板を余儀なくされた『ファンタスティック・ビースト』シリーズへの当時の心境を英The Telegraphに語った。

デップはハリー・ポッター魔法ワールドのスピンオフ映画『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』(2016)と『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)で闇の魔法使いゲラート・グリンデルバルド役を熱演。カリスマ性ある圧倒的な姿を見せ、ファン人気も高かった。

しかし2020年、デップは第3作『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022)からの降板を余儀なくされる。英タブロイド紙「The Sun」がデップを「妻殴り(wife beater)」と表現した記事をめぐる名誉毀損裁判でデップ側が敗訴したことを受け、ワーナー・ブラザースが求めたことだった。

すでに数シーンを撮り終えていた最中での異例の降板劇を、デップは5年を経て振り返っている。「世間では僕のことがいろいろと言われているけれど、気にしていません。選挙に立候補するわけではないですから」としつつ、『ファンタビ』について「あれは文字通り、一瞬で止まりました」と表現する。「まさに映画をやっている最中のこと。彼らに“辞任してほしい”と言われたんです。でも僕は、“彼らは僕に引退をしてほしいんだ”と理解した」。

降板を求められた際の心境を尋ねられると、デップは「ふざけんな。僕を殺すことなんてできっこない。これ以上僕を傷つけられると思ってんなら、それはとんだ勘違いだ」と答える。“これ以上傷つけることができない”というのは、「暴力的で予測不能」だった母親のベティ・スーのことで、この母親はかつて、手当たり次第の物を使ってデップを殴りつけていたという。

デップはワーナー・ブラザースからの解雇宣告を受け入れ、グリンデルバルド役はマッツ・ミケルセンに引き継がれた。「何があったのかは分からないですし、彼が役を失ったことが公平なことだったのかも分からない」と、ミケルセンは当時語っている。「ただ、作品が続くことだけは知っていたので、もし機会があれば、そのことについて彼とぜひお話したかったですね」。

相手役であるダンブルドアを演じたジュード・ロウも、デップ降板後に苦いコメントを残している。「このような状況では、スタジオ側に従うしかありません。それが出来ること全て。上を向いて、自分の役割を全うしなければいけないですから」。

現在デップは、ハリウッド復帰作『デイ・ドリンカー(原題)』米公開を2026年に控えている。裁判によって『ファンタスティック・ビースト』のみならず、ディズニー『パイレーツ・オブ・カリビアン』の機会も失っていたデップ。地位と名声を一度ほとんど失うこととなった一連の騒動について「僕は#MeToo運動の衝突実験ダミー人形のようなものでした」と振り返っている。「とことん最後まで戦ってやると思った。たとえガソリンスタンドで働くことになっても?それでいい。前にもやったことがあるし」。

Source:The Telegraph

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から企画制作・執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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