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『ジュラシック・パーク』監修者、恐竜は5~10年以内に復元可能だと宣言 ― 鳥を「逆進化」させる研究で

ジュラシック・ワールド/炎の王国
© Universal Pictures

スティーヴン・スピルバーグ監督による『ジュラシック・パーク』(1993)から25年が経過、最新作ジュラシック・ワールド/炎の王国がもうすぐ劇場公開される今、恐竜の復元はいまや映画の世界だけにとどまらず、早ければ5年後にも現実化することになりそうだ。『ジュラシック・パーク』『ジュラシック・ワールド』シリーズの全作品の監修を務めた古生物学者、ジャック・ホーナー氏が宣言している。

ホーナー氏といえば、『ジュラシック・パーク』シリーズで古生物の考証を担ったのみならず、サム・ニール演じる主人公アラン・グラント博士のモデルにもなったといわれる人物である。米People誌によれば、『ジュラシック・パーク』第1作に関わっていた当時から、ホーナー氏ら研究チームは古代の遺伝情報を研究することが恐竜を甦らせる現実的な手段だと捉えてきたそうだ。

そんなホーナー氏にとって、ひとつのきっかけとなったのが『ジュラシック・ワールド』(2015)のプロットだったという。ホーナー氏は「恐竜を甦らせるのに“逆進化”が一番有効だったとしたら?」という仮説のもと、祖先は恐竜だったといわれるニワトリなど鳥類の遺伝子を退化させ、有史以前の姿を復元しようとしているのだ。
ホーナー氏は「鳥こそが恐竜なのです。調整は必要ですが、より恐竜らしい姿になりますよ」と断言。今後、ニワトリをもとに“復元”されるという恐竜に、ホーナー氏は「チキノサウルス」なる名前を付けている。

「恐竜には長い尻尾と腕、そして手がありました。進化の過程で、そうした尻尾や腕、手が失われて翼に変わったのです。さらにヴェロキラプトル風の鼻は、鳥のクチバシのような形態へと完全に変化しました。」

実は2015年5月の時点で、ハーバード大学&イェール大学の研究チームは鳥のクチバシを恐竜の鼻のような形へと“逆進化”させる実験を成功させていた。この結果を踏まえて、現在は尻尾を“逆進化”させる研究が進められているところだというのだ。ホーナー氏は、「チキノサウルス」が今後5~10年で現実化しうると宣言する。

「私たちは歯をもった鳥を作り、その口を変化させることができました。現実的に、翼や手についてはさほど難しくありません。もうすぐ実現すると確信しています。最大の課題は尻尾です。その一方で、近年、私たちはいくつかの研究を達成してきました。(尻尾の研究も)そう長くはかからないという希望を抱いています。」

いささか興味深いのは、映画の世界と現実世界で思わぬ逆転が起きていることだろう。シリーズ第1作『ジュラシック・パーク』に登場した重量感のある恐竜たちは、大部分が着ぐるみやアニマトロニクスといった実写で撮影されていたが、時代を追うにつれ、その表現はCG/VFXの割合が増加していった。いわば、実物から非実物へと恐竜が変化してきたわけである。しかしながら現実世界では、当然のことながら、非現実的だった恐竜の存在が現実へと肉薄してきたのだ。

最新作『ジュラシック・ワールド/炎の王国』が公開される2018年でシリーズは25周年を迎えるが、次の25年で、本物の「ジュラシック・パーク」が誕生する可能性は決してゼロとはいえないだろう。その際には、どうか映画のような冒険が起こらなくてすむ安全性を強く求めたい……。

映画『ジュラシック・ワールド/炎の王国』は2018年7月13日より全国ロードショー

『ジュラシック・ワールド/炎の王国』公式サイト:http://www.jurassicworld.jp/

Source: People

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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