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「ゲーム・オブ・スローンズは人生」 ― ティリオン役ピーター・ディンクレイジ、撮影終了と自身の結末を語る

ピーター・ディンクレイジ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/9350749118/

世界的人気を誇るドラマシリーズ「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-)が、2019年をもって完結を迎える。製作・放送の米HBO局は、最終シーズンとなる第八章を2019年前半に米国にて放送する見込みだ。

本シリーズからは多くの俳優がブレイクを果たしたが、とりわけ大きな注目を集めたのがティリオン・ラニスター役のピーター・ディンクレイジだろう。『スリー・ビルボード』(2017)や『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)といった話題作に連続して出演、今後も出演作品の公開や放送をいくつも控えている。
このたび、すでに「ゲーム・オブ・スローンズ」の全撮影を終えたピーターが、米Vultureにて現在の心境を語った。

ピーター・ディンクレイジ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/9350749118/

「ゲーム・オブ・スローンズ」の撮影は、2010年から断続的に、しかし相当の時間を費やして行われてきた。主人公の一人であるティリオン役のピーターも、かなり長い時間をかけて作品と役柄、出演者やスタッフに向き合ってきたわけである。ともにシリーズを作ってきた仲間たちとの別れを、ピーターはどのように体感したのだろうか。

「撮影の最終日はあっけないものでしたね」。物語の時系列に沿って撮影が行われないゆえだろう、ピーターはこのように語っている。どうやら、ティリオンを演じる最後の日に見せ場のシーンを撮るようなことはなかったようだ。

「ただ、“ピーター・ディンクレイジさん、撮影終了です”って。でも最終日は、あっけなかったのと同じくらい、うれしくもあり、また悲しくもありました。僕の大好きな人たちがたくさん現場に来てくれて。(その日)仕事のなかった人ですら現場にいて、すごくうれしかったですよ。
ほかの出演者が撮影を終えた時、僕もそうしようと努めていました。さよならを言うため、みんな現場に行くようにしていたんです。すごくつらいですよ。その人や役柄の名前は言いませんけど、ある若い出演者の一人が撮影を終えた時、みんなボロボロになっちゃって。この作品で成長してきた人なので…わかるでしょ? 子どもだったのが、今では大人になって、そして撮影を終えていく。その人が、自分の子どもの頃に別れを告げるのを見ているようでした。ゲーム・オブ・スローンズはただのテレビ番組じゃない。カッコつけますけど、僕たちの人生なんです。」

むろん、シリーズを去るのは若い俳優たちだけではない。「ゲーム・オブ・スローンズ」が完結を迎える以上、ピーターは自身の演じるティリオンの物語もすでに演じ終えているわけだ。「ティリオンの結末をどう感じていますか?」という質問に、ピーターは言葉を選びながら応じている。

「僕はすごく……いい言葉を探してるんですけど、すごく良い結末をもらったと思ってます。でもなんにせよ…死ぬことが最高の結末だってこともありえますからね。」

ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」最終シーズン(第八章、副題未定)は2019年米国放送予定。

Source: Vulture
Eyecatch Image: Photo by Gage Skidmore

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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