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『白雪姫』不振もディズニー挽回自信、『アベンジャーズ/エンドゲーム』2019年以来の「強力なラインナップ」ボブ・アイガーCEO

ボブ・アイガー
Photo by Thomas Hawk https://www.flickr.com/photos/thomashawk/20667236976/ Remixed by THE RIVER

ディズニーの映画作品は、数年おきに浮き沈みを繰り返していると言える。この流れは1937〜1942年のクラシック黄金期から、1943〜1959年の戦後低迷期にまで遡ることができる。現代でも『塔の上のラプンツェル』(2010)『アナと雪の女王』(2013)『ズートピア』(2016)などが成功を収めた何度目かの黄金期があったが、『ストレンジ・ワールド』(2022)『ウィッシュ』(2023)が評価されず、さらにはマーベルや『スター・ウォーズ』シリーズも疲弊する困難な時期に。最新の例では『白雪姫』が1億1500万ドル(約165億円)にも及ぶ映画史上最悪の赤字になる見込みとのニュースも話題だ。

「今後の待機作には大きな自信があります」。米ディズニーCEOのボブ・アイガーは2025年5月7日(現地時間)の投資家向け電話会議でそう述べたと、現地メディアは伝えている。アイガーは2025年5月23日米公開予定(日本は6月6日)の実写映画『リロ&スティッチ』をすでに数回鑑賞しており、「心から支持できる」自信の仕上がりになっているとアピール。興収にも大いに期待できると加えた。

『リロ&スティッチ』はすでに前売券の初日売り上げ記録において、2025年のPG指定作品として最高の成績に。現在、世界興収8.7億ドル超で大ヒット中の『マインクラフト/ザ・ムービー』をも上回っているというから、非常に良い見通しだ。

続いてアイガーが自信をのぞかせるのは、2025年8月1日公開予定の『星つなぎのエリオ』。『マイ・エレメント』(2023)『インサイド・ヘッド2』(2024)に続く、ディズニー&ピクサーの最新アニメーション映画だ。さらに、マーベル・スタジオ『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』(7月25日)、『トロン:アレス』(10月10日)と、夏・秋にも大作が続くことを伝えた。

2026年には『アベンジャーズ/ドゥームズデイ』『マンダロリアン・アンド・グローグー』『トイ・ストーリー5』と、巨大シリーズの最新作も控える。「私が長い間見てきた中でも、非常に力強いラインナップです。まぁ、2019年がベスト・イヤーでしたがね」とアイガーは述べている。

アイガーがあげた2019年といえば、『アベンジャーズ/エンドゲーム』『ライオン・キング』『アナと雪の女王2』『キャプテン・マーベル』『トイ・ストーリー4』『アラジン』と、超話題作が満載だった一年だ。その翌年から世界はコロナ禍に見舞われ、ディズニーは配信サービスのディズニープラスでのリリース戦略で暗中模索することとなる。

ここで挙げられた作品のほか、ディズニー配給作には『ズートピア2』(2025年冬)『アバター:ファイアー・アンド・アッシュ』(2025年12月19日)『モアナと伝説の海』実写版(2026年7月米公開)が控える。今後しばらく、ディズニー配給作品が再び快進撃を見せるかもしれない。

なお、ディズニープラスの加入者数は2025年1月〜3月期において140万人増加し、会員数は1億2,600万人に。6月期も緩やかに増加すると楽観的な構え。ディズニーの発表によると2Qの決算は対前年同期7%増の236億ドルで、アナリスト予想の231億ドルを2.3%上回った。

▼ ディズニーの記事

Source:THR,Deadline,Variety,楽天証券

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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