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【ネタバレ】『デッドプール2』中盤の衝撃シーン、次回作『Xフォース』の監督はどう観たか ― 「うれしかった。大笑いした」

デッドプール2
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

「(次回作として)Xフォースの映画について話し合いをしています。『デッドプール3』のことは今の時点ではわかりません」。これは、映画『デッドプール2』(2018)のワールド・プレミアにて、主演・脚本・製作を兼任したライアン・レイノルズ語った言葉だ。そう、デッドプールが次に登場するのは彼の単独映画ではなく、ついに結成されたヒーローチームの映画なのである。

『デッドプール2』のデヴィッド・リーチ監督、そして『デッドプール』シリーズを執筆したレット・リース&ポール・ワーニックからバトンを受け取って、映画『Xフォース(仮題)』で脚本・監督を務めるのは、ドラマ『Marvel デアデビル』(2015-)や映画『オデッセイ』(2015)の脚本で知られるドリュー・ゴダード。『デッドプール2』では脚本のコンサルタントとして、すでにレット&ポールやライアンとの共同作業を経験済みだ。

いまや大ヒットシリーズとなった映画版「デッドプール」の次回作を担うドリューは、『デッドプール2』の制作や本編中盤のXフォースにまつわる衝撃シーンをどのように観ていたのか? 米Entertainment Weekly誌のインタビューにて、現在の率直な思いが語られている。

注意

この記事には、映画『デッドプール2』のネタバレが含まれています。すでに作品を鑑賞された方向けの内容となりますのでご注意下さい。なお、このページをSNSにてシェア頂く際は、記事内容に触れないようお願い致します。

デッドプール2
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.
デッドプール2
© 2018 Twentieth Century Fox Film Corporation. All rights reserved.

衝撃の全滅シーン、「これだから面白い」

「『デッドプール』シリーズで一番すばらしいのは、これほどのサプライズと危険を実現したこと。映画が始まったら、もう何が起こるのかわからないんですから」
ライアン・レイノルズやスタッフによる仕事ぶりをドリューは手放しに絶賛している。きっと何が起こるのかわからなかったのはドリューにとっても同じだっただろう。自分が映画化を手がける予定になっているXフォースのキャラクターが、登場するや次々に死んでいくのである。

物語の中盤、ミュータントの少年ラッセルを助けるため、Xフォースのメンバーは飛行機からラッセルの乗る護送車を襲撃する。ただし決行当日はあいにくの強風、パラシュートが風に煽られてメンバーは次々と着地に失敗。ベドラムはバスに轢かれ、シャッタースターはヘリコプターのプロペラに巻き込まれ、ツァイトガイストは粉砕機に飛び込み、彼を助けようとしたピーターは酸性のゲロで顔面を溶かされ、透明人間のバニッシャーは電線に引っかかって感電死するのだ……。

この全滅シーンの脚本をコンサルタントとして読んだ際の印象を、ドリューはこのように回想している。

「これだから面白いんだよ、と思いましたね。脚本を読んで大笑いしたのを覚えてます。うれしかったですよ、だってこの手の映画で一番予想しない展開じゃないですか。普通、こういう作品は次の映画を作るためにすごく慎重になるでしょう。だからすごくうれしくて。」

『デッドプール』シリーズ最大の功労者であるライアンに、ドリューは「現代最高の才能の一人」だと賛辞を送る。しかし、そんなライアンもXフォースをほぼ全滅させる展開には不安があったのかもしれない。ドリューは脚本を読んだあと、ライアンを力強く励ましたことを明かしているのだ。

「ライアンには“心配しないで。(『Xフォース』で)僕らは新しいアイデアを思いつきますよ。皆さんならではの映画を作って、皆さんならではの仕事をしてください。後から解決しますから”と伝えました。そういう仕事のしかたが好きなんです。大切なのは次の映画について考えることではなく、いま作っている映画に集中すること。とにかく一本の良い映画を作ること、焦らないことです。そうすれば、その先の映画がどうなるかがわかりますから。」

https://theriver.jp/dp2-x-force/

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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