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『ドクター・スリープ』原作者キング&巨匠キューブリックの世界観を融合 ─ 「映画『シャイニング』に敬意を払いつつ、真の続編に」

ドクター・スリープ
©2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

巨匠スティーヴン・キングによる傑作小説『シャイニング』の40年後を描く『ドクター・スリープ』は、原作者キングの世界観と、スタンリー・キューブリックによる映画版『シャイニング』(1980)の世界観が見事に融合しているとして、早くから批評家・ファンから絶賛が続出している話題作だ。このたび、その仕掛け人となったマイク・フラナガン監督とキングが登場する特別映像が公開された。

今回の映像には、マイク・フラナガン監督と原作者スティーヴン・キングが初めて対面する様子や2ショットインタビュー、そしてキューブリック版『シャイニング』の“呪われたホテル”を徹底再現するメイキングが織り込まれている。

フラナガン監督は、本作の撮影現場でキングと初めて対面するにあたり、「今日は僕にとって特別な日。スティーヴン・キング原作の映画を2本作ったけれど、本人に会ったことはなかった。僕にとっては、子どものころからずっとヒーローなんです」と話した。インタビューでは、“呪われたホテル”=「オーバールックホテル」のTシャツ姿のキングと、幼いダニーが着ていたセーターの「APOLLOロケット」がプリントされたTシャツを着た監督が登場している。

「『シャイニング』が大好きなんです。世界の見方が変わった」と語るフラナガン監督は、続編『ドクター・スリープ』の刊行を聞きつけるや「大はしゃぎして、1~2日で読み終えた」そう。一方、原作者のキングは「大人になったダニーがどうなったのか、ずっと気になっていました」と言う。そして、映画版には「大人になったダニーの物語を大きな心を通じて描くことで、マイクはキューブリック映画を次の段階へと進めた」と高く評価する。

ドクター・スリープ
©2019 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved

そんな『ドクター・スリープ』は、監督が「キューブリック映画に敬意を払いつつ、真の続編になるよう作り上げた」と語るように、キューブリック版『シャイニング』の要素も取り入れられている。特に、舞台となる“呪われたホテル”の再現ぶりには注目だ。今回の映像にも、ジャック・ニコルソンが演じた父親ジャックの手斧や、象徴的な柄の絨毯が敷かれたホテルの廊下、雪の迷路を再現する制作風景が収められている。

もっともフラナガン監督は、「映画では描かれなかった、小説『シャイニング』のテーマも描いています」と強調。「小説に基づくことが、この映画を作る唯一の方法。しかしキューブリックの映画はあまりに大きな存在です。光栄だったのは、2つの世界を融合させるという挑戦ができたこと。スティーヴンの美しい物語や登場人物を、象徴的な映像美に落とし込みました」。

ダニー役のユアン・マクレガーは、「『シャイニング』では、アルコールに溺れて自制が効かない人間が描かれました。しかし『ドクター・スリープ』の小説と脚本のテーマは“再生”です」と語る。キングは「映画版は独立した作品で、独自の高揚感と観る喜びがあります」と述べつつも、「小説の素晴らしい映画化であり、同時にキューブリック版『シャイニング』の見事な続編でもある」と奇跡の両立を絶賛。「観るべき映画です。参加できたことを誇りに思います」。

映画『ドクター・スリープ』は2019年11月29日(金)全国ロードショー

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THE RIVER編集部THE RIVER

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