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『ドクター・ストレンジ』前作監督&脚本家、続編の脚本を執筆していなかった ─ 業界の新鋭ふたりが進行中

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の2021年公開作品『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題:Doctor Strange in the Multiverse of Madness)』において、“創作上の相違”ゆえに監督を降板したスコット・デリクソンが脚本を執筆していなかったことがわかった。

2016年公開『ドクター・ストレンジ』では、かねてより同作の映画版を手がけることに野心を燃やしていたというデリクソン監督と、脚本家のC・ロバート・カーギル、『パッセンジャー』(2016)のジョン・スペイツが脚本を担当。デリクソン&カーギルは続編の脚本にも関与していると予測されていたが、どうやら事実はそうではなかったらしい。

このたびカーギルは、Twitterを通じて、「報道が続いているので言及する価値がありますが、スコットと私が『マルチバース・オブ・マッドネス』の草稿を書く機会はありませんでした。ですから、彼らが作っているものがどんなものであれ、それは我々の仕事から派生したものではありません」との声明を発表。「もちろん、スティーブン(・ストレンジ/ドクター・ストレンジ)が次に向かう場所を見ることはすごく楽しみです」と記した。

『ドクター・ストレンジ』続編の脚本作業にあたっているのは、新鋭女性脚本家のジェイド・バートレットと、MCUのドラマ作品「ロキ(原題:Loki)」のマイケル・ウォルドロン。監督のアイデアに基づく脚本ではなく、まだキャリアの浅い2名が脚本にあたっているあたり、『ドクター・ストレンジ』続編はあくまでもマーベル・スタジオ主導で企画開発が行われているとみられる。なにせ本作は「ロキ」だけでなく、同じくMCUドラマ「ワンダヴィジョン(原題:Wandavision)」とも繋がる複雑な一本なのだ。ともかく、デリクソン監督が降板に至った“創作上の相違”とは、自らのアイデアによる脚本をめぐってスタジオと対立したことではない、ということになる。

2020年1月にデリクソンは『ドクター・ストレンジ』続編の監督から降板したが、製作総指揮として企画には残留。監督後任者には『死霊のはらわた』『スパイダーマン』シリーズのサム・ライミが契約交渉中だ。今後、バートレット&ウォルドロンの脚本と新監督によって『ドクター・ストレンジ』は新たな船出を迎える。

映画『ドクター・ストレンジ・イン・ザ・マルチバース・オブ・マッドネス(原題:Doctor Strange in the Multiverse of Madness)』は2021年5月7日に米国公開予定。

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Source: C. Robert Cargill

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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