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『デューン砂の惑星 PART2』サンドワームが真っ直ぐ進むのは「物理的にあり得ない」?科学者が鋭い指摘

デューン 砂の惑星PART2
(c) 2024 Legendary and Warner Bros. Ent. All Rights Reserved IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories.

『デューン砂の惑星 PART2』に登場する巨大生物サンドワームのとある描き方について、世界的に著名な天体物理学者、ニール・ドグラース・タイソンが異議を唱えている。言われてみれば……。

ニール・ドグラース・タイソンはこれまでに、書籍『ブラックホールで死んでみる――タイソン博士の説き語り宇宙論』などを通して宇宙の成り立ちを考察してきた人物。このたび大の『デューン』ファンとして知られるスティーヴン・コルベアが司会を務める米トーク番組に出演した。

プレミアイベントで『デューン砂の惑星 PART2』を鑑賞したというタイソンは、感想をコルベアから聞かれると「すごく壮観でした」と一言。一方、「いくつかの誤りもありましたね」と専門家の立場から気になった点もあるのだとか。

タイソンが指摘したのは、惑星アラキスに存在する砂虫、サンドワームをめぐる描写。劇中では、サンドワームを呼び寄せるためにサンパーという装置が使用されるが、タイソンいわく「砂に衝撃を与えることはできないでしょう」とのこと。「そんなことやっても、何も聞こえませんよ。なぜなら砂だからです。もし音から遮断されたいと思ったら、空間を砂で囲めば何も聞こえなくなりますよ」と根拠とともに説明している。

「もう一つあります」と続けるタイソンは、サンドワームの動きに着目。ジェスチャーを交えながら、「サンドワームは真っ直ぐ進んでいますけど、それは物理的にあり得ません」と話している。「真っ直ぐ前に進んでいる蛇を見たことがありますか?ないですよね!くねくねしながら進むじゃないですか」。

またサンドワーム以外にも、劇中に登場する巨大な飛行物体について、タイソンは「重力に逆らっているのに、なんで羽をつける必要があるのでしょうか?」と再び鋭い指摘。これにコルベアは、「もしかしたら、大きなものを運ぶのに必要なエネルギーが足りないから、コプターは少ない燃料電池で進まなければいけないのではないでしょうか?」と反論すると、それなりに説得力ある回答に会場からは歓声が湧き上がった。なおタイソンは、科学的根拠に沿っていたら「映画など存在していない」とも話しており、フィクションであることをしっかり心得てもいるようだ。

映画『デューン 砂の惑星PART2』は2024年3月15日(金)全国公開。

Source:The Late Show with Stephen Colbert

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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