『フューリー』デヴィッド・エアー監督、再び戦車戦を撮る ─ WWII「エル・アラメインの戦い」描く新作映画に契約交渉中

ブラッド・ピット主演の戦車アクション大作『フューリー』(2014)のデヴィッド・エアー監督が、再び第二次世界大戦の戦車戦を撮ることになりそうだ。米Deadlineによると、新作映画『エル・アラメイン(原題:El-Alamein)』の契約交渉に入っているという。タイトルの通り、1942年にエジプトで起こった「エル・アラメインの戦い」を描く物語だ。
「エル・アラメインの戦い」とは、北アフリカにてエルヴィン・ロンメル率いるドイツ軍がスエズ運河の制圧を目指すなか、バーナード・モンゴメリ率いるイギリス軍が、敗走の末にエル・アラメインに最終陣地を敷いて決死の抵抗を図った戦い。イギリス軍は1942年8月に前哨戦となるアラム・ファルファの戦闘では防御に徹しながらもドイツ軍を撃退し、その後、激しい戦闘の末、オーストラリア軍やニュージーランド軍の支援を受けて勝利を収めた。ミッドウェー海戦やスターリングラード攻防戦に並んで、第二次世界大戦の鍵を握った重要な戦いといわれている。
契約が締結されれば、エアー監督は『フューリー』につづき、本作でも脚本・監督を兼任。すでにエアー監督による脚本は完成しており、現在は『ヴァイキングダム』(2013)『ジャスティス・ウォー ~正義の代償~』(2014)のジェームズ・コインが改稿に入っている。製作は米ライオンズゲートが担当し、プロデューサーには『トランスフォーマー』シリーズなどのロレンツォ・ディ・ボナヴェンチュラ&マイク・ヴァーラディアンらが就任した。
DC映画『スーサイド・スクワッド』(2016)、『ブライト』(2017)など近年はSF/ファンタジー色の強いアクション大作を手がけてきたエアー監督だが、『フューリー』では硬派なアクションや細部にこだわった戦車の表現で高い評価を得ていた。再び戦車アクションを撮るとなれば、得意とするハードな表現にも期待できそうだ。なお、撮影は2020年初頭の開始を目指しているとのこと。『フューリー』は日本でアニメファンをも巻き込んだ盛り上がりを示したが、次は果たして。
Source: Deadline