『エルム街の悪夢』再リブート企画、頓挫していなかった ─ 『死霊館』製作を優先、「いずれ実現します」

ホラー映画史を代表する殺人鬼、フレディ・クルーガーを生んだ伝説のホラー映画『エルム街の悪夢』シリーズの再リブート企画は今でも存在しているようだ。
1984年に誕生した『エルム街の悪夢』シリーズは1994年までに計7作が製作され、2003年に『13日の金曜日』シリーズのジェイソン・ボーヒーズと対決する『フレディVSジェイソン』が登場。2010年にリブート版『エルム街の悪夢』が製作されたが、優れた成果を挙げたとは言いがたかった。
その後、再リブートの企画は2015年に初めて伝えられている。脚本家には『エスター』(2009)や『死霊館 エンフィールド事件』(2016)のデヴィッド・レスリー・ジョンソン氏が起用されたが、続報はほとんど聞かれなかった。
『エルム街の悪夢』再リブート、「いずれ実現する」
脚本家としての最新作『アクアマン』(2019年2月8日公開)を控えたジョンソン氏は、米GameSpotにて『エルム街の悪夢』再リブート企画が現在でも頓挫していないことを明らかにした。
「(企画は)今でも存在します。ただ、まったく何も進んでいないだけで。」
こう述べる背景には、『エルム街の悪夢』の権利を保有するニュー・ライン・シネマ社の戦略がある。現在、同社はハリウッド屈指の存在感を誇る『死霊館』ユニバースに注力しているのだ。ジョンソン氏いわく「『死霊館』ユニバースが(ニュー・ライン社の)ホラー映画の最優先」。現にジョンソン氏も『死霊館』第3作(タイトル未定)の脚本に携わっている。
『死霊館』ユニバース作品が人気を博している現在、ニュー・ラインは『エルム街の悪夢』の再リブートではなく、最新のホラー・ユニバースをハイペースで更新していく構えだとみられる。しかしジョンソン氏は、将来的に再リブートの実現にも意欲をみせた。
「みんな、もう一度フレディを観たがると思うんです。ですから、いずれ実現すると思いますよ。」
ハリウッドでは現在、『死霊館』ユニバースやスティーブン・キング小説の映画化・ドラマ化作品をはじめ、低予算で製作される先鋭的なアイデアの作品などが頻繁に劇場公開される“ホラー映画ブーム”となっている。ジョン・カーペンター監督による同名シリーズの最新作『ハロウィン』(2019年4月日本公開)も大ヒットするなど、米国では過去の名作が広く受け入れられる土壌もきちんと存在するのだ。さて、フレディが登場するにはうってつけのタイミングだと思われるが……?
Source: GameSpot