『アベンジャーズ/エンドゲーム』上映時間、あくまで体感時間を重視 ─ マーベル社長「完璧な状態で公開するつもり」

映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』の上映時間について、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長が自身の考えを明らかにした。
アンソニー&ジョー・ルッソ監督は、これまで本作の上映時間について「約3時間」との方針を強調してきた。編集作業中の2019年2月時点で、上映時間が3時間に及んでいること、テスト試写では観客から「最高の反応」を得ていることを明かしていたのだ。すでにジョー監督は、「3時間という長さの価値がある作品だと思う」と自信をにじませている。
さて、マーベル・スタジオは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)の2時間30分を大幅に超える3時間の映画を送り出すことになるのかどうか。米Colliderのインタビューで、ケヴィン社長はスタジオとしての方針を示している。
「きちんと適切な上映時間で公開するつもりです。完璧な状態で、とお伝えしておきますね。映画が必要としている、ぴったりの上映時間になりますよ。(『エンドゲーム』では)あらゆるストーリーが描かれ、あらゆるキャラクターが登場します。真剣な話、私たちは上映時間を管理するとか、そういった発想では考えていません。」

ここでケヴィン社長は、「すべての映画は1時間45分くらいに感じられるべき」との持論を展開。「90分でも4時間くらいに感じる映画もあれば、3時間30分でも90分のように思える映画もありますよね」と述べて、自身の判断基準と『エンドゲーム』の現状をこう説明した。
「つまり、大切なのは“どのように感じられるか”です。これまで『エンドゲーム』には(編集段階で)いろんなバージョンがありましたが、いま取り組んでいるものは非常に良いと感じていますよ。」
Colliderのインタビュアーは、ケヴィン社長から「『エンドゲーム』3時間説」の真相を引き出すべく、あの手この手で質問を仕掛けている。ところが社長は実際の上映時間を明言することなく、質問をうまくかわしつづけ、ついには「映画が公開される前に、上映時間への注目が集まりすぎだと思います」とコメントしたのだった。作品の秘密主義を徹底するマーベル・スタジオだが、上映時間ばかりが話題になるのも本意ではないのかもしれない。
それにしても、ハリウッドを代表する敏腕プロデューサーであるケヴィン社長が、体感時間でもって作品の長さを判断しているとは…。10年以上にわたって優れた作品、優れたストーリーを発表しつづけてきた裏側には、観客の目線を忘れないこだわりが端々まで詰まっているようだ。
映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』は2019年4月26日(金)全国ロードショー。
『アベンジャーズ/エンドゲーム』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-endgame.html
Source: Collider